映画『きみに読む物語』を見直す――主人公ノアの魅力
※ネタバレあり
『きみに読む物語』が好きと言いながら、観たのはだいぶ昔の10年ぐらい前。どこが魅力的だったのか、もう一度観てみる。忘れているシーンばかりだった。
なんと言っても、ライアン・ゴズリング演じるノアに惹きつけられる。
ここでは、彼の魅力を挙げてみる。
1.情熱的
アリーに一目惚れして猛アタック。たとえ彼女がカップルになっていようとも、割り込む図々しさ。根拠のない自信に溢れている。
2.腕力
動いてる観覧車に飛び乗って、その上の柱にぶら下がる。アリーにデートの誘いを無理矢理OKさせようと、片手をはずしながら迫る。こんな腕力の見せ方ある?
途中で何年もかけて自分の手で一軒家を建てているから、もっと腕力がついて筋肉がムキムキである。
3.常識にとらわれない
身分が違う恋だとしても、決して諦めない。自分とアリーの未来を信じて、ひたすら突き進む。
アリーの母が、身分違いの恋を貫き通せなかった後悔に今でも涙する場面とは対照的である。
4.一途
別れたあとも、戻ることを信じて彼女のための家を建てる。返事のない手紙を毎日365通も出し続ける。途中他の女の人を好きになろうとしても、心の中はいつまでもアリーが占めている。
年を経てアリーの記憶が薄れていくときでも、絶対に彼女が思い出してくれるはずと、辛抱強く物語を読み続ける。
5.知的
学歴はないけれど、ノアは詩を読むのが好き。彼女との会話にも詩の断片を口ずさむ。なんてロマンチックなんだろう。1年間彼女に書き続けた手紙には、どんな言葉が綴られているのか妄想が膨らむ。
6.強制しない
アリーにいつも問う「本当にきみがしたいのは何?」。進路や人生を共に歩みたいのは誰なのか。誰のものでもない、自分の意志を貫く覚悟があるか。
ノアはアリーと共に歩む人生を選び、そして自分の選んだ道を責任を持って全うする。
最後に鳥たちが空に飛んでいくシーン。2人も鳥になって天国に旅立っていったのだ。この世の束縛から離れて、自由に、永遠に、どこまでも2人で。