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ヒルベルトの無限ホテルに泊まってみた。

客室数が無限にある「無限ホテル」についてお話しようと思います。

思考実験です。
「そんなホテルはない!」などと、固いことは言わずに、
しばし、お付き合いください。

まず前提条件として、
(1)無限ホテルには無限個の部屋がある
(2)無限ホテルは本日満室
だとします。 

そして、この無限ホテルに新規に1人のお客様がやって来たとします。
さて、満室の無限ホテルにこのお客様は泊まれるでしょうか?

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■答え
泊まれる。
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以下に解説します。
まず無限ホテルの各部屋に番号を振ります。
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1号室、2号室、3号室、・・・n号室・・・
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次にお客様全員に一度、部屋から出てもらいます。
さらに、お客様には、1つ隣の部屋に移動してもらいます。
その結果、
1号室のお客様は、2号室に移動できました。
    →移れなかったというクレームは出ていません。
2号室のお客様は、3号室に移動できました。
    →移れなかったというクレームは出ていません。
3号室のお客様は、4号室に移動できました。
    →移れなかったというクレームは出ていません。
n号室のお客様は、n + 1号室に移動できました。
    →移れなかったというクレームは出ていません。

さて、全員が移動したあと、1号室が空きます。
    →元1号室のお客様は、2号室に移動済みで、1号室は空室です。
そこで、
この空いた1号室に、
新規に来た1名のお客様を追加できました。
めでたし、めでたし。

え?おかしい?
でも、先にお泊りだった、どのお客様からも
「移動できなかった!」、「部屋がない!」というクレームは
でませんでしたよ(笑)。
1号室のお客様、100号室のお客様、999999号室のお客様からも
クレームはありませんでしたよ。

なんだかキツネにつままれたような感覚だったり、
納得がいかないという方も多いと思います。
実は、私もそうでした。
この不思議な感覚、ぜひお楽しみください。

ちなみに、この無限ホテルの話は、
∞ + 1 = ∞
であることを理解してもらうための、たとえ話です。
    →有限ではなく、無限だと、ちょっと扱いが難しいです。
もし数学に興味がある方、面白いなと思った方は、
「ヒルベルトの無限ホテル」等でWeb検索してみてください。
    →著名な数学者ヒルベルトさんの名前がついています。
Web上でいろいろな解説があると思いますので、
もし私の解説で納得いかなかった方も、
きっとよい解説に出会えると思います。

補足ですが、
もし新規に無限人のお客様が来ても、お泊りいただけます。
先にいたお客様は、
2n号室に移動すれば、無限個の空き部屋ができますので。
1号室→2号室へ移動
2号室→4号室へ移動
3号室→6号室へ移動
n号室→2n号室へ移動
結果、1、3、5、7・・・n + 1号室・・・が空きますので。

これは
∞ + ∞ = ∞
を意味しています。

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お疲れカツカレー
私はコーヒー星から来たコーヒー星人です。チップは私のコーヒー代に変換され、さらには、やがて、新しい記事を書く活力に変換されることでしょう。「それでもよい」という粋で酔狂な方、お待ちしております。