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視線

微笑みながら信頼した瞳で話しかけていた。

これからもずっと一緒にいてね。
どんな時も、何があっても守るからね。
自分のことよりも気にかけていくからさ。

「ずっと一緒にいてね。」
「いつまでも元気でいてね。」

祖父母に伝えた言葉を思い出した。
同じ言葉を言っているね。 

でも、今回はちょっと違うんだ。


恥ずかしい言葉もはっきり伝えられる。
恥ずかしいくらい甘く高い声で。

「自分のことより優先して考えてしまうよ。」
そう言ったら「あなたが元気じゃないと守ってもらえないよ!」って笑いながら言うだろう。

そばにいると言いたい事はだいたいわかる。

「青空が気持ち良いね。少しひなたぼっこをしよう。」

陽射しを浴びて輝く黄緑の瞳。
信頼した眼差しで私を見上げた。


愛しくて涙が出る。ふわふわの体を抱きしめた。

切なくなるほど目一杯の愛しさをきみに。




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