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東京生活4年目らしい
「自立したいです。ひとりで生きていく力が欲しい。」
中学3年生の卒業間近、今後の目標みたいな作文で、こんなことを書いた。その頃から"東京へ出てひとり暮らしをする"という道がなんとなく、自分の中で見えていたのかなと。
高校2年生のときかな、コロナ禍で、私は何も進めないのに時間だけが過ぎていく地獄みたいな期間があって。
私は止まったら死ぬの?ってくらい、進んでいたいし、考えていたいし、成長し続けていたい人だから(それが楽しくて生きがいです)、どうもこうももどかしかった。
だから、行動できないもどかしさを、モヤモヤを晴らすために、その期間はとにかく自分と向き合って、将来のことを想像した。
やっぱり、そこでも早く自立したいと思った。
ただ、好きなことを極めたい気持ちもあった。
だから、一刻も早く社会人になれて、専門的な知識を最短で自分のものにできる専門学校に進学しようと決心。
一応高校生活では勉強も部活もそれなりに頑張ってたから、父や祖父母にもったいないと言われたし、たくさん反対されたし、たくさん泣いた。
「私は私の選択に責任を持ちたい、もし他の誰かの言うことを聞いてそっちの道を選んだら、そこでなにかあったときに私はその人のせいにすると思う、だから私に決めさせて欲しい」
わがままとも取れるこの言葉を受け入れて、東京に送り出してくれた家族には感謝してもしきれない。
私の父はきびしい人。それは大切がゆえの愛のある叱咤だと今はわかる。
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①徒歩20分、はじめてのひとり暮らし
遠かった。駅から遠かったです。
私歩くの好きだから、いけるかな、まあ、いけるでしょ。なめてました。ほぼ毎日はちょっとしんどい。
ちょっとのしんどさは、積もり積もってちょっとじゃなくなります。
ここにした決めては、家賃が安かったから。
東京って相場が高いけど、そのなかではダントツ安かった。
まだ何もなかった私に、見合ったお家だと思った。(アパートに対してちょっと失礼なのやめれる?)
もっともっと成長して、身の丈にあったアパートにどんどんグレードアップしていこう、そんなことを思ってた。
住んでいるところに、居場所であるべきところに、負い目を感じながら生活するなんて嫌だったからね。
はじめてのひとり暮らしは、自由で、ワクワクで、生活力が試される感じがたまらなく楽しかった。
学校と課題とバイトと家事と教習に追われて、1秒も無駄にしたくなくて、帰り道の徒歩20分で夜ご飯を済ませてた日々もあったし、1秒でも早く帰りたくて、ダッシュして帰った日もあったな。(傍から見たらこわいよ?)
大変ではあったはずだけど、大変な一日をこなせた達成感のほうがうれしかったから、何とか乗り越えてた。今思うとあまりにも余裕がないね。
そんなこんなで、過ごすというよりも、こなす日々を安アパートで重ねていたわけなんだけど、そこでの生活は急に終わりました。
思い出したくもないけど、腰が抜けるほどの怖い思いをして、そこには住み続けられなくなり、実家に強制送還。
ひとりで生きていくことに不安はなかった私が、人はひとりでは生きていくことができないのだと、ひとりで生活をこなすことだけが自立ではないのだと、気付かされた出来事でした。
在学中のことだったし、それでも私の東京生活を終わらせるわけにはいかなかったので、瞬く間にお引越し。
マイ東京ライフリターンズです。
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②天井の高さがそわそわするお城
お城みたいな見た目なんです。次のアパート。
名前も何語か知らないけどお城って意味らしい。
見合わないね、見合ってない部屋をセキュリティー重視で、急ぎ目で決めました。
ここで学生から社会人に切り替わったから、少しは追いつけたかもしれないです。
ロフトがあって、だから天井が高くて、初めは落ち着かなかった。角っちょが好きな子供だったから、なおさら。
半年くらいロフトで生活してたもん。(これほんと)
でもちょっとずつ、自分の好きな雰囲気の家具を集めて、冷たい感じじゃなくて、あったかいお部屋を作ってみたらロフトの下でも暮らせるようになりました。
今ではとてもお気に入り。心休まる場所です。
加えて地域柄なのかな、人も良くてね、「今日もお疲れ様」っていってくれるお弁当屋さんのおばあちゃんがいたり、「おはようございます、いってらっしゃい」って言ってくれる工事現場の警備員さんがいたりする。
お弁当屋さんで買うときって自炊もなんにもやる気がでない、ぎりぎりのところで生きてるときだから、人の温かさに触れるとじーんとするんだよ。それを知ってか知らずか、たった一言、初めて会った人にも「今日もお疲れ様」と声をかけるおばあちゃん、素敵すぎるでしょ。
工事現場のおじさんは、1か月前くらいに工事現場と共に現れた。だから、期間限定おじさん。
毎朝声かけてくれる。出勤のときだから、憂鬱な気持ちも心なしか晴れていく気がしてる。
ずっと工事しててね。
この部屋での暮らしは、つくりあげた部屋と名前も知らない近くの人たちの温かさで、もう少しだけ続きそうです。
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東京生活4年目、刺激は多いし成長できるし楽しいよ、キラキラしてる、けど全部が思い描いてた通りではないし、思っていたよりも自分は脆いし、クソポジティブな私もそうではいれない日がある。
やっと自分の弱い部分を認められるようになったのが最近で(お恥ずかしいことに)、むしろそれは自分にとってはプラスだと気づけた。
ひとり暮らしで、基本ひとりだし、別にそれでも何とかはなる。でも、大丈夫じゃなくなったときに、人の温かさに安心したり、だれかに頼ってみようって思ったりすることって絶対必要だと思う。
「自立したいです。ひとりで生きていく力が欲しい。」
そんなことを言っていた私が、
自身の力で身を立てるために必要なのは、生活力でもガッツでも強さでもないと知れました。
東京生活がもう少しで終わるかもしれない、そう思ったら残しておきたくなりました。4年の東京ライフで得たもの。
おわり☺︎︎