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資格だけ欲しいです。

「看護師にはなりたくないけど、資格だけ取りたいです。」

学生面談をしていると、そう言われることがあります。

以前の記事でも書きましたが、誰しもが看護師になりたくて看護学校にくるというわけではありません。

私も看護師になりたくないと思いつつ、看護師になってしまった人間です。学生の気持ちもわからなくはないです。

しかし、今になったらわかるのです。

「どんだけ無責任なこと言ってんだよ。」

看護師になったからこそ、責任の重さをひしひしと感じていて、無責任なこと言われると心底腹が立つのです。

責任のない仕事

「OLっていいよね。責任ない仕事だし。」

病棟時代によく先輩が口にしてた言葉です。
1年目看護師だった私は、この言葉がちょっと苦手でした。

「どんな仕事にも責任はあると思うけど…。」と思うのですが、先輩に異議申し立てができるほどの勇気もありませんでした。

しかし、働き始めて2年経ち、3年経ち・・・。
ようやくその先輩の意味がわかってくるのです。

「誰も私を守ってくれない。」

そう、先輩たちが手を差し伸べ、匿ってくれるのは研修生としての1年目までなのです。

看護師免許を取得した時点で、もうプロです。
自分で自分のケツを拭かなきゃいけないのです。

とてつもない重圧でした。

自分の行動ひとつとっても、責任がある。
もし万が一事故でも起こしたら、それは私の責任だ。

特に学生時代にちゃんと勉強してこなかったせいで、知識が全然足りてませんでした。
知識は武器です。なければ弱いのは当たり前です。

プレッシャー以外にも、病気を抱えたり、家族のトラブルがあったりで、結果的には病棟看護師を辞めました。

予備校講師になってからは本当に勉強漬けですから、嫌でも知識は身につきます。机にかじりついて勉強していると「ここまで学生のうちに勉強しておかなきゃいけなかったんだな。」と思うのです。

学生面談で

時々、講義の合間に学生面談をすることがあります。

もちろんこの学生というのは学力低迷者です。

そこそこの学力低迷者ならまだ可愛いもんです。
中にはとんでもない学力の持ち主が隠れているのです。(悪い意味で)

そういう子に限って「看護師になりたくない。」というのです。

私「じゃあ国試は受けないの?」

学生「いやぁ、ここまで頑張ってきたし、資格は欲しいです。なので受験しようかなと。」

お前言ったな?

そんな悪魔みたいな声が心の中に聞こえるのです。

私「わかった。でも受験するなら死に物狂いでやらないと間に合わないよ。今日からなにやるか、期限いつまでにするか、今決めて。」

我ながら結構追い込むなぁと思うのですが、そのぐらい本人に言わないと逆に無責任だと思うのです。

簡単な仕事じゃないから、責任持って臨んでほしい。
しんどい思いをするのは自分次第です。

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