如何にして私が、勤務先丸の内、住まい品川という聞こえだけはいい、なんちゃってエリートになったのか


今はもうポンコツ難病持ちアラフォー女だけれど
こんな私にも仕事で輝いてたことはあった。
一応日本に住んでいたら誰もが絶対に知っているであろう企業の末端の末端ではあるが、そこの社員である。


もう随分前
昇級試験を受けたい旨を前の上司にも前の前の上司にもお願いしていたが、ずっとウヤムヤにされ飼い殺しのような状態が続いていた。
もう無理なんだろうなと諦めていた時、今でも尊敬する大好きな上司が上司になった。
小柄なおっさんで、穏やかな人だった。
一番最初の顔合わせ。1対1の面談時。
初めましての挨拶もそこそこに開口二番目に
「昇級試験、受けるってことでいいんだよね?」
と。
「え?受けさせてもらえるんですか?」
「うん、人事に言っておくよ」
あぁと、
ここでお利口さんな私は察する。
どうせまたいつものパターンで、このまま有耶無耶にされて終わりだ、と。
「じゃぁ、いつでも受けられるように準備しておいてね」
と。
その後、颯爽と東京の本社に帰って行った。
(当時私は大阪に勤務していた)
後に聞いた話だと直属の大阪の上司が口酸っぱく私の昇級の事を言ってくれたらしい。
その上司にも心から感謝。

それから数ヶ月後。
なんと上司からの提案で
会社の社長様にプレゼンをできる機会をいただいた。
商品規格の件で。
そもそも私の職位では社長へのプレゼンなんてどう転がっても無理なところ(前の上司からはそんなことを言われた)
その上司はケロッと、
「この提案は君がしたんだから君がプレゼンすればいい」
と言ってのけた。
自社とは言え、名のある大企業の社長にプレゼン!?
嬉しいと不安がごちゃ混ぜになっていた。
そして
会社のお金で東京行けるー。
次の日休みにして遊んで帰ろー。
なんてふざけたこと考えていた。

プレゼンは大成功を収め
その資料を足がかりに昇級試験の面接に合格。
面接の点数は100点だったよ。筆記は散々だったけど、と嬉しそうに笑う上司に、本当に感謝した。


その上司に言われた心に残っている言葉。
「君は仕事できる人だよ」


当時自分の自己肯定感は爆上がり。
肯定されるということがこんなにも嬉しいことなんだと、仕事の喜びを噛み締めました。
そう。言われればできる。
褒められると伸びる子なのです。
実際その上司の元では伸び伸び楽しく仕事していた。
昇級試験の際、行けるなら何処の部署、どこの地域に行きたい?と聞かれ迷わず
東京と答えた。

今になって思い知る。
希望の部署、希望の地域への異動がどんなにハードルが高いのか。
どれだけその上司が人事に何度も掛け合ってくれていたのか。

無事、希望の東京、しかも日本のど真ん中。
丸の内に異動が叶って
ここから私の地獄が始まるのだけれど
それはまぁ、また機会があれば。

ちなみにその上司とは東京にいる間、不定期に肉会と称し焼肉を食べる会開催していた。

#心に残る上司の言葉

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