言葉が心を呼び起こす
朝食とともに新聞を読み、
運転を始める前に聞きたい音楽を選ぶ。
まちには標識と看板が溢れる。
アプリに来た通知を確認する。
挨拶を交わし、1日の仕事の流れを
ホワイトボードで想像する。
同僚と今日1日を
乗り越える作戦を楽しく話す。
1日の終わりには、noteに想いを綴り
好きな益田ミリさんのエッセイを少し読んで眠りにつく。
こんなにも日々、文字と言葉に触れているのに、いまだに上手く使いこなせない。
国語教育は比較的真面目に受けていたのに。
今頃、それとこれとは話は別だよと言葉がワタクシを冷たくあしらう.
言葉よ、ワタクシの話を聞いてくれ。
巧く使いこなしたいわけではないんだ。
きみを小難しく感じたくないんだ。
きみと仲良くなりたいんだ。
心のモヤモヤを表すピッタリの言葉を一緒に見つけたいんだ。
そんな言葉を見つけられないことが悔しいんだ。
見つけられない自分の語彙力にも憤るんだ。
心はこんなにもはっきりしている気がするのに。
伝えたいことが目に見えているのに。
掴めていない感覚が、まだ心とも言葉とも手を繋げていないのだろうか。
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これまでの日々を一緒に戦い抜いた仲間が、休息をとっている。
それは、束の間の休息なのか、
春を待ちわびる厳しい冬ごもりのように身動きがとれないものなのか。
周りには到底、本人にも見通せない苦しさがある。
目に見えないHPが少しずつ0%に近づいていたのだろうか。
秋のような何とも言えない寂しさを、一緒に過ごしていた時にさえも感じていたのだろうか。
こんなにも言葉を使って生活しているのに、相手にピッタリの言葉を伝えられない。
力になりたいという言葉の思いが色や温かさを伴って視覚的にも感覚的にも相手に届くといいのに。
言葉がないと気持ちは伝わりにくいのに、言葉があっても真心を表現できないもどかしさ。
そうやって相手のための言葉が、いつの間にか自分の頬を優しく撫でてくれる気がする。
ただただ一緒に笑える日がまたやってくることを願って今日も言葉を紡ぐ。
かっこ悪くても、恥ずかしくて、誠実な言葉を紡いでいきたい。