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自分と仲良くする方法を探る

何かに悩んだ時の癖の話。
よく「自分にどうしたいか聞くんです」と答えている人を見聞きすると、やはり素直にすごいと思う。
…だって、自分に聞くんですよ、自分に。
…自分って案外、最初は味方してくれないよ?
 
 読者のみなさん、あなたのなかの「自分」は『それいいね!いい考え!』と味方してくれますか?すぐに「そんなの甘えてるよ」と返事をしてきませんか。

 だから、「自分」と妥協点を見つけるために、自分が甘えているか周りと比べてしまう。参考資料は多くあったほうがいいんじゃないの?程度の気持ちから、自分にどうしたいか聞く前に、見つめる前に周りを見てみる。自分と似たような家庭環境、働き方、年齢、考え方の人はいないかキョロキョロ。考えるための参考にするつもりで、周りを見ているのにいつの間にか自分に背を向けて、周りばかりジロジロ見ている。結局、誰も私と同じではないから混乱と自分への批判が返事としてかえってくるだけになる。

 前の職場で、自分の経験不足のために抱えている案件をどう処理していいかわからず、信頼している先輩たちにどのように処理したらいいのか聞いて回ったことがある。一人目の先輩は、最も信頼をしている方。丁寧に聞いて思案し、返事をしてくれた。二人目の先輩は、もちろん信頼している方。一人目の先輩とは違う考え方をする方で、新たなヒントがもらえるかもと聞きに行く。同様に丁寧に聞いて思案し、返事をしてくれる。さらに、三人目は部署をまとめる役職に就く大先輩に聞きに行く。そう、参考資料は多くあったほうがいいんじゃない?のあれだ。
 そこで、「船頭多くして船山に登る」と一つの返事をもらう。その時は、案件処理のことで頭がいっぱいで、「はぁ」と生返事をしてお礼の言葉を伝えて、その場から離れた。

 今となってはよくわかる、この言葉。船頭は自分だ。結局、船をどこに向わせたいのかがないと、どんな優秀な船頭がいても結局は山登りになるんだろう。とにかく、船頭たる自分と話す。自分の話を丁寧に聴き、思案し、返事をする。一つ一つ片づける。急がば回れ。通過点に自分を置いて、急がば回れ。そして、また一つ、自分と仲良くなれたと喜ぼう。

 しかし、山に登れるほどなのだから何でもできそうとも思う。
キャタピラーなのか、グリグリ土を押し上げていくのか気にはなる。


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