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【LIVE名盤】”Deep Purple / Live in Japan” ロック遺産と言える伝説のライブ盤。

UKハードロックバンドの雄ディープ・パープル1972年リリースのライプ・アルバム『ライブ・イン・ジャパン』(海外では『Made in Japan』)です。

歴史的名盤『マシン・ヘッド』を72年3月リリースしたパープル。当時のメンバーはいわゆる第II期、リッチー・ブラックモア(G)、イアン・ギラン(Vo)、ジョン・ロード(Key)、イアン・ペイス(Drs)、ロジャー・グローヴァー(Bs)でした。過酷なスケジュールが続いて満身創痍の状態だったようです。当時、新作のレコーディングが始まっていたところを中断して同年8月に日本公演が行われました。

日本公演に際して、日本のレコード会社からライブ録音の提案がなされます。当初メンバーはあまり乗り気では無かったようですが、録音・制作はすべてパープル側で行うことと、発売は日本国内に限ることを条件に制作されることとなりました。

公演は8月15-16日が大阪フェスティバル・ホール、17日が日本武道館で行われました。

収録曲
A1 Highway Star
A2 Child In Time
B1 Smoke On The Water
B2 The Mule
C1 Strange Kind Of Woman
C2 Lazy
D Space Truckin'

当時は2LP仕様。公演のセットリストのアンコール含めた全9曲のうち7曲がアルバムに収録されました。初めてのライブ録音ということで、さすがのメンバーも緊張したようで、ツアー初日の演奏はB1のみ。翌日の大阪2日目がA1, 2, C1, D。武道館公演はB2, C2が採用されています。

アルバムを聞いていると響きとか、どことなく武道館独特の鳴りを感じないなと思いましたが、やはりホールでの録音の方が多く採用されていたのですね。

ちなみに公演のセットリストはこちら
1.    Highway Star
2.    Smoke on the Water
3.    Child in Time
4.    The Mule
5.    Strange Kind of Woman
6.    Lazy
7.    Space Truckin’
<ENCOR>
1.    Black Night
2.    Speed King
3.    Lucille (8/16)

リストを見るだけでもワクワクしますね。特に1-2は、まさにキター!状態。とはいえ時代は日本のロック界もまだ黎明期で、コンサートは座って鑑賞するものだという時代でした。ロックコンサートを大人しく座って観るなんて全く考えられません・・・とは言え今は立ち上がらなくても済むのなら座って見ていたいお年頃になりましたけど(汗)。

さて肝心の演奏ですが、さすがに記録に残るということで本気になって演奏すれば、ちゃんと出来るじゃんって感じ。こじんまりとまとまった感は否めませんが、そこはキングの風格、ライブならではのノリとスピード感は随所で楽しめます。

当初収録に難色を示していたパープルでしたが、日本のみで販売したところ大評判になり本国のみならずUSでもリリースされることになりました。USチャートでは6位にまで上昇し、結果プラチナディスクを獲得するに至ります。

よく言われる「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のイントロのリッチーのリフはミストーンだというお話。後にロジャーが「間違えたので初日のテイクを採用した」との話が伝わり・・・あれは狙いだというのが真実なのでしょうか。今でもコピーバンドがわざわざこのフレーズを弾くことありますよね。これも伝説のひとつということですね。

どの時代のパープル・ファンでも、フリークのみならず時代のロックファンは必携のアルバムだと思います。




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