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【名盤伝説】”高中正義 / Jolly Jive”
お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。日本の人気フュージョン・ギタリスト高中正義の5枚目のオリジナル・アルバム『ジョリー・ジャイヴ』(1979)です。
ポップでメロディアス、軽快なリズムで日本のフュージョン・ギタリストの第一人者となった高中。テクニックでゴリゴリ押すタイプではないところも人気の秘密かなとも思います。そんな彼が途中企画もの(教則アルバム「On Guitar」)を挟んで1年5ヶ月ぶりにリリースしたこのアルバムも、そうした特徴がよく出ている名盤だと思います。
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参加メンバーもテクニックだけではなく性格で集めたのではないかというくらい、明るくノリノリなミュージシャンが勢揃いです。ベースは高橋ゲタ夫、ドラムには井上茂、林立夫、上原裕など歌物のバックを主戦場としているドラマーが起用されています。キーボードには乾裕樹、坂本龍一、小林ミミ、石川清澄。パーカッションは浜口茂外也、中島ハジメ、ペッカーと陽気な面々です。
収録曲
A1 Blue Lagoon
A2 Radio Rio
A3 Explosion
A4 珊瑚礁の妖精
B1 Taj Mahal
B2 Bamboo Vender
B3 パラレル・ターン
B4 Rainy Day Blue
今でも大人気のA1。青い空、白い砂浜、どこまでも透き通る海…日本を代表する海をテーマにしたインスト・ナンバーと言えるのではないでしょうか。
続くA2も陽気な歌物。「Every Body♩」の繰り返しですが、盛り上がるんですよね。この曲のキーボードは教授です。メロディアスなブリッジは言われてみれば教授節ですね。
ハードなロック・ナンバーA3。ボコーダーがどこか和みます。スタジオ版を久しぶりに聞きましたが、これだけ様々な音色を重ねていたんですね。
お得意のボリューム奏法による幻想的なナンバーA4。何気に名曲「セイシェル」っぽいフレーズも聴けます。A3との対比でアルバムとして良い構成です。
ブラジリアン・ソングのカバーB1。ロッド・スチュワートのヒット曲「Do Ya Think I'm Sexy?」(1978)とクリソツなAメロに思わずニヤリ^^;;。もちろんロッドもオリジナルの真似っこってことで。
お得意のおとぼけ曲B2。「竹や~竿竹♩」って、なんちゅう歌詞やねんと思わず関西弁になっちゃう楽しい曲です。こんな歌詞をファンキーなリズムで演っちゃうのが高中だよなと思います。こうしたミカバンドのユーモア・センスを継承しているのも素晴らしいです。
アルバム・ラストB4はブルージーなナンバーで締めくくります。アイドル・キーボディスとのミミちゃんの入魂の生ピアノによるソロが良い感じです。
このアルバムのリリースに合わせたツアーは、いずれの会場も大盛況。そして念願の武道館公演も(単独ではないけど)・・・高中人気爆発直前の作品です。