見出し画像

【名盤伝説】”King Crimson / Red”

MASTER PIECE UKプログレ5大バンドキング・クリムゾンの『レッド』です。

クリムゾンは1969年にアルバム『クリムゾン・キングの宮殿』でデビューします。デビュー作から大評判で「ビートルズの『アビー・ロード』をアルバムチャート1位から転落させた名盤」として有名になりました。

メンバーは実質的なリーダーのロバート・フィリップ(G)と、グレッグ・レイク(Vo. Bs)、イアン・マクドナルド(Key., Sax)、マイケル・ジャイルズ(Drs)。バンド名はアルバム・タイトルでもあり収録曲「クリムゾン・キングの宮殿」から採られたとのこと。

このアルバムのジャケット・デザインは歴史的な名作!ロックファンなら一度は目にしたことのあるジャケットではないでしょうか。さらに収録曲「21世紀のスキッツォイド・マン」(以前は「21世紀の精神〇常者」とのタイトルでしたが、今時らしく邦題は配慮がなされているようです)のハードさと独創的なメロディ・ライン、フィリップの過激なギター・ワークが印象的です。プログレ史上に残る名作といえます。


そんな彼らの1974年リリースの7作目のアルバムが『レッド』です。前作からメンバーはフィリップとジョン・ウェットン(Bs)、ビル・ブルーフォード(Ds)の3人編成となり、アルバムはかつてのメンバーなどのサポートで制作されています。プログレ界のミュージシャンは仲が良いのか悪いのか、あちこちのバンド間でメンバー交換が盛んですw。

収録曲
M1 Red
M2 Fallen Angel
M3 One More Red Nightmare
M4 Providence
M5 Starless

オープニングのM1はいきなりのフィリップの極歪ギターとブルーフォードのド派手なタム回し、ウェットンの野太いベースがボトムを支えます。いきなりメーターがレッド・ゾーンって感じです。


元メンバーのメル・コリンズ(Key)による印象的なシンセとともに始まるM2は、まさにウェットン節といえるバラード。彼のポップでキャッチーなメロディ・ラインはプログレ界では突出しています。後のASIAでの純正産業ロックな作風の原型がここにあります。フィリップの過激なギターがあるのでクリムゾンだなぁと。個人的に大好きなハードなバラードです。


M3はイントロのハードなギターリフに乗せたブルーフォードの縦横無尽なドラミングはめちゃかっこ良いです。ミディアムテンポながら重厚な曲作りに酔いしれます。


M5は前作『Starless and Bible Black』からの連作?。全盛期を過ぎたプログレ・サウンドへの鎮魂歌との評もありました。確かに何かを悼むかのような曲調。バイオリンとの即興のようなギターの絡みからのフィリップのギター・ソロ、そしてエンディングへの盛り上がりなど、アルバム・ラストを飾るに相応しい余韻を楽しませてくれます。


収録曲全5曲中4曲は試聴してもらいたい・・・歌詞の解釈に至らないので、どんなコンセプトで制作されたのか分かりませんが(苦笑)、アルバム・オリエンテッドな作りだけあって、どの曲も外せませんね。個人的には世界中のロックファンが名盤だとする『21世紀…』よりもお薦めしたいアルバムです。


同時代のロック系のアルバム紹介記事をまとめています。どうぞお立ち寄りください。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?