【名盤伝説】”Earth, Wind & Fire / Raise!”
MASTER PIECE USファンク・バンドアース・ウィンド・アンド・ファイヤーの11作目に当たるオリジナル・アルバム『ライズ (邦題: 天空の女神)』(1981)です。
前作『フェイセス』ではアースらしさを失ったと低評判だったことへの反省か??原点回帰のホーンをフューチャーしたダンスナンバーに曲調を振り切った作品のように感じます。メンバーの張り切りベーシストバーダイン・ホワイトがモーリス・ホワイトと共にクレジットされるなど、バンドの音楽性のバリエーションを増やそうとしている様が伺えます。
アルバムデザインも長岡秀星氏を79年の『I Am』以来起用するなどアースらしさ全開となっています。
世の中のディスコ・ナンバーの代表曲と言っても過言ではない大ヒット曲A1。USチャート第1位、ホット100チャートでも第3位になっています。もちろん日本のオリコンも3週連続第1位になりました。「生麦、生卵 ♩」こんな空耳が流行ってましたw。
間髪入れず続くA2。これぞアースって感じのファンク・ナンバー。今回制作陣から常連のトム・トム 84が外れて、LAホーンズの帝王ジェリー・ヘイが担当。この実にアースっぽいホーンアレンジも彼の手によるものです。
いかにもフォスターかと思いきや違いました(汗)。B4の作者はモーリスとブラザース・ジョンソンなどの手がけるウェーイン・ボーンの共作でした。箸休め的なスローナンバーが中々出てこない、曲順とすれば珍しいかもと思いました。
このアルバムは「レッツ・グルーヴ」が全てと言っても良いかもしれません。それ位インパクトは絶大でしたね。この曲もそうですが、実はアルバム全編にわたって実はシンセ・ベースがフューチャされていることに気付きます。ファンク・サウンドでのシンベ多用の傾向は、気持ちとしては分かるのですが、個人的にはアナログの方が好きですね。
そんなシンセ多用の傾向は、バンドの守護神モーリスの心境にも変化をもたらします。以降のアルバムからアースの迷走が始まります。
1970〜80年代を中心にR&B / ソウル系、ダンサブルなアダルト・コンテンポラリー系の記事をまとめています。宜しければどうぞご覧ください。
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