“Can the Can / Suzi Quatro”
[RADIO DAYZ] 1973 あの頃ラジオから流れていた懐かしい名曲を紹介します。
スージー・クアトロはUS出身のミュージシャン。1964年から姉らとガールズバンドを組んで活動していましたが、1969年にジェフ・ベックのプロデューサー氏に見出されて渡英し、1972年にソロ・デビューを果たします。それまでのフォーク調の音楽から、1973年にハード・ロック路線にイメージチェンジしたセカンド・シングルがこの「キャン・ザ・キャン」です。UKチャートで1位を獲得する大ヒットとなりました。日本のラジオのベスト10番組でもよく流れていましたね。
デビュー当時の彼女は23歳。チャーミングな風貌で素肌に革ジャンでベースを弾きながらシャウトするスタイルに、男性ファンは釘付けとなりました。
「Can the Can」とは空缶の中に閉じめた缶のことだそうですが、ただ語呂が良かったから、というのが真相のようです。10代の頃の恋愛は、どうしても親の目が気になるところ。そんな束縛から逃れて彼氏を射止めたいという、何とも乙女チックな歌のようです。とはいえ当時の拙い語学力では理解不能で、ただ何となくかっこいいという素直な印象で正しかったようです。
同年にリリースされたソロアルバム『Suzi Quatro (邦題: サディステック・ロックの女王)』から、この勢いのままシングル・カットされた「48クラッシュ」もUKシングルチャートで上位になるなどヒットを飛ばします。
続いてハードなロック路線でシングルを連発しますが、本国アメリカでのヒットにはつながらず、80年代になってから全くイメージの違うポップソングで人気になりました。ただ私の中のスージーのイメージとかけ離れていたのか、全く記憶にありません(大汗)。
その後の彼女は女優やラジオDJなどに活動を広げて芸能活動を続けています。また女性ロッカーの草分け的な存在としてドキュメンタリー映画が制作されるなど、現役ミュージシャンからも熱く信奉されているようです。
日本のガールズ・バンドPRINCESS PRINCESSのデビュー当初、ボーカルの奥居香がベースを弾きながら歌っている姿を見て「スージー・クアトロだな」と思ったファンはおじさんだけですかね。その後メンバーはパートを変えて、奥居はボーカル&ギターとなります。
女性ロッカーって、特にハードなものは洋楽邦楽問わずどこか色物のような扱いをされてしまうのは何故でしょうか。同じロックでもSSW系やR&Bなどでは堂々の地位を築いていくのに不思議です。
夢中になってラジオを聞いていた頃の思い出をこちらでも語っています。
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