【名盤伝説】"Carl Carlton / S.T." ポップでダンサブルなナンバー満載の好盤。
MASTER PIECE カール・カールトンは1953年生まれ、USデトロイト出身のソウル・シンガーです。60年代半ばから若くして”Little Carl Carlton”として活動しています。スティーヴィー・ワンダーの再来?とも呼ばれていたとか、いないとか。
70年代にはUSソウルチャートにも登場し始めるなど人気も出て、74年にはカバー曲「Everlasting Love」がビルボード6位を獲得。個人的にオリジナルなのかカールのカバーなのかは定かではありませんが、この曲、私知ってました^^;。思いがけず記憶の底に眠っていたメロディと出会えたという感じです。
そんな彼が1981年にリリースしたのがこの『Carl Carlton』です。
ソウル系で人気のトム・トム84がプロデューサーに起用され、ミュージシャンもLA系を中心に実力派が集められています。
参加ミュージシャン
Arranged By [Horns, Strings] – Tom Tom 84
Backing Vocals – Phillip Perry, Kevin Sanlin
Backing Vocals, Keyboards – James Ingram
Bass – Rick Jones
Design – Roland Young
Drums – James Gadson, Quentin Denard
Guitar – Tony Drake, Michael McGloiry
Keyboards – George Duke, Jack Perry
アルバムからの1stシングルがM5。リリースとともに人気爆発でポップ、ソウル、ディスコの各チャートで上位を獲得。同じ時期に、ダイアナ・ロス&ライオネル・リッチーの人気曲「エンドレス・ラブ」と上位争いをするという快挙となりました。
2ndシングルはM1。個人的にはこちらの方がお気に入り。こんな人気アルバムだったとはつゆ知らず、輸入盤屋の壁に飾ってあったLPジャケットとM1のノリの良さで購入した記憶があります。
もう1曲、ごきげんなファンキー・ナンバーM3。従来のR&Bやソウルとは明らかに異なるポップな曲です。この手のテイストを当時はBCM (Black Contemporary Music)なんて呼んでました。今ではBlackって差別用語になりましたよね。Urbanもダメなんですってね。妙な時代になりました。
80年代になると、ヒットチャートやラジオのパワープレイには踊らされず、きっかけはともかくもアルバム指向で聴くようになりました。ヒット曲一発で後は…というようなアルバムはNG。実際に音を聞き、評判を見極めて好みのアルバムを探すという、「通」とか「マニア」とか言うよりも、自分の好みの音楽に触れたいという、ある意味正直な趣味人の道を歩みだした頃だったような気がします。
時代のポップなソウル・ナンバー満載、思わず身体がリズムをとり始めてしまアルバムです。