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大槌とデザイン_Hiroto Kishima_2024.02

一章 深海魚

最近、まるで海底を歩いているかのように、いや、もしかしたらもがいているのかもしれないけれど、思ったように進まなくて焦ることがある。今歩いている場所が最深部だと思っていたら突然目の前に大きな海溝が現れて、覗き込んでみると吸い込まれるようにゆっくり沈んでいって、もう流れに身を任せるしかないんだなぁと脳裏をよぎる。
このまま沈んでいって、いずれ地球の反対側の海面からガバッと顔を出し、知らない空気をいっぱいに吸うことは出来ないものかしら。
楽しちゃだめよ。

初月に同じ観光協会のちおこの方と、宮古で「うみねこ丸」に乗って日の出を見てきた。クルーズ船に乗って沖合に出ていくと、普段は海を望む浄土ヶ浜を海側から見ることができて新鮮な気持ちになる。断崖絶壁ですねぇ。クルーズ船が想像よりもかなりシースルーで、冬の凍てつく風を全身で受け止めながら日の出を待つと、ちょっと雲が多くて見れるか心配だったが、サムネイルの写真のようになかなかに幻想的な景色を見ることができた。
実は早起き、結構得意です。

めちゃくちゃ寒かった。

二章 鑑賞魚

二月は大槌町コンテンツビジネス戦略事業部会、通称「アニメ部会」のもろもろを制作しており、月を跨いで制作しているので三月に詳しく記載し、ここではロゴマークの話と、3月17日日曜日にシーサイドタウンマストで開催される『おおつちアニメフェスタ3』の宣伝をさせていただきたい。
大槌町では『岬のマヨイガ』『大槌カイ物語』を始め、アニメによる町のPRに力を入れており、毎週木曜日の18時半から大槌町コンテンツビジネス戦略事業部会として、日々活動している。
『おおつちアニメフェスタ』は今年で3回目の開催だ。昨年はオンライン開催だったのだけれど今年はリアル開催をする。会場はシーサイドタウンマストのセンターコート他。ぜひ遊びに来てね〜!
当日はマストのセンターコート、元気村に出店が並び、そして豪華ゲストをお迎えする予定だ。餅まきもあるかもしれない!また部会オリジナル企画として『好きなor思い出に残るアニメ/マンガ』を紹介する展示コーナーもある。ぜひみなさんの好きなアニメを紹介していただきたい。
私は専ら『薬屋のひとりごと』にハマっています。これ、毒です!

豪華声優が集合!
アニメ好きな出店者さんが並びます。

その中で、部会のロゴマーク、ジャンパーを制作した。
ロゴマークは「大槌町コンテンツビジネス戦略部会」と「コンビジ」という愛称にしてはどうか、という意見のもと、スタイリッシュさと目立ちやすさを特にイメージして制作した。部会カラーはちょっと濃いめのピンク。ロゴマークのイラストはイラストレーターの兎塚エイジ先生に描いていただいたものだ。このロゴマークで部会オリジナルジャンパーを制作する。これについては三月の月報で詳しく記載したい。

このような感じ。
イラスト 兎塚エイジ

二月は動画の編集作業に追われた。
だから動画は難しいんですって!と毎回思うのだけれど、最初に比べれば慣れてきたような気がする、少しだけ。
石川県金沢市からお越しいただき、スモークサーモンを伝授してくださった點田さんの作業記録動画をまとめさせていただいた。参加した事業者さん向けに、動画を見直すことでスモークサーモンの作り方をマスターできるようにした。
個人的にサーモンの骨抜き作業が見ていて面白く、もちろん私は骨抜き作業をしたことないので新鮮なだけなのだが、このように繊細な作業によって私たちは魚をパクりと食べることができているのかぁと思いました。
さて、今回何が大変だったかって、合計で五時間近くある動画を最初一時間にまとめましょうってことで、いや、ちょっと私の技術では難しい、と思って、なんとか全体の流れを壊さないように二時間半にまとめたのだけれど、本当に動画編集って難しい。

編集画面。
スモークサーモンの作り方をマスターできる。

三章 回遊魚

ふるさと納税返礼品をお届けする際の箱に貼るシールをリニューアルした。遠くからふるさと納税してくださる皆様にデザインの観点から楽しさとわくわくとお届けできればと思う。
円形、四角形の二パターンを提案し、四角形のデザインに決定した。今回は青色のものが良い、という意見があり、一色だけ実物にした。次回はオレンジ色も使ってみようと言う話になっていて、季節ごとに色を変えても面白いのでは?というアイデアも出てくる。

製作画面
完成品、青。

デザイナーは影に徹することが必要、と恩師から教わった。縁の下の力持ちとも言える。誰が作ったデザインか、わからないくらいまでに溶け込むことを目標にしているけれど、どうしても癖が出てしまって、私が製作したのかなとわかる人にはわかると思う。最大限までそれを打ち消して、制作者を気にしないようなデザインが私の目指すところ。まあこんな回りくどい言い方をせずに、ただ単に目立ちたくないとか、性に合わないみたいなことなんだけれどもね。だからこそ、縁の下の力持ち、なんて言葉はかなり私の中で響いているわけである。

あとがき

二月になると、まあ、気分が勝手に落ち込むわけで、なんと今年は一日多いそうだからその分余計に憂鬱で、ああ、春が恋しいわ、と思うわけ。もう降らないかなと思っていた雪も、下旬には横殴りの風雪、雪が降ると山がより近く見えて、圧倒されるなぁと思いました。自然を神様として祀る気持ちも、なんとなくわかります。ビルを見て人間の技術力に圧倒されるように、自然を見ると、その驚異的で神秘的な力にひれ伏しますね。
ところで、ここで一つ、せっかくのうるう年なのでぴったりな作品を紹介させてください。
私が大好きなコントコンビ「ラーメンズ」の小林賢太郎作品『うるう』。作・演出・出演・美術、すべて小林賢太郎さん。不思議な世界観と、独特なテンポで進んでいく物語はいつ見たって最高です。最近、公式からYouTubeで配信されたので、今年はうるう年だったのですから、とある条件で現れる不思議な一日を思い出して、ぜひ見てくださいね!

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