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大槌とデザイン_Hiroto Kishima_2024.04

一章 寄り道スキップ

あっ、春ですよ!
わ〜、嬉しいね〜!
4月に入ってから毎週土曜日、一時間ほど散歩をすることにしている。存外これが楽しくて、ぺたぺたとクロックスで街中を歩き回るとまだまだ発見があるのだ。改めて古廟橋から工事中の小鎚川を見下ろすと、流水の綺麗さに心まで透き通るよう。地元の荒川とは違います。
私の心はもちろん小鎚川です、そうですよね?

桜の季節になると協会の古屋さんが、桜の見どころスポットや咲き始めから満開、散り始めまで丁寧に記載された「さくらだより」をまとめている。その取材お供として町内の桜を見て回った。大ケ口の桜回廊はもちろんの事、吉里吉里駅や桜木町だけでなく、よくよく探してみると色々なところで咲き乱れている。春の代名詞でもある桜は入学式とセットになるけれど、私の地元では入学式の時にはすでに葉桜になってしまっていて、大槌はちょうど入学式にぴったりのタイミングだ。

桜木町の桜〜。
大ケ口の桜〜。

4月12日に吉里吉里駅で行われた「三陸鉄道夜桜列車」のお手伝いをした。
昨年度はすっかり葉桜になってしまって、また強風も相まってベストコンディションとは言えなかったけれど、今年は桜花爛漫でお客様をお迎えすることができた。
ドリンク係として甘酒、コーヒー、そして源水をお客様にお渡しするお手伝い。隙を見て記録写真を撮ろうと思ったのだけれど意外と難しい。イベントの時、カメラ専属が一人いなければならない理由を理解したような気がする。
さて、宮古駅を出発して吉里吉里駅にやってきた三陸鉄道から降車されたお客様を出迎える満開の桜。ライトアップされ幻想的な光景の中、蒸し牡蠣やお団子、源水を楽しむ。とても贅沢な時間だ!日本の文化である花見、やっぱり日本人の心には強く刺さります。
あっという間の時間だったけれど、みなさん笑顔で三鉄に乗り込み、帰っていく。また来年お迎えしたいですね!

私もお酒飲みたかったかも…。

サーモンページに引き続き、協会ホームページのアニメページをアップデートすることにした。4月にお披露目された新作アニメ「大槌超神楽ダイハンマー」の完成に合わせて、長らく眠っている状態だったアニメページを最新の情報に一新するということである。
初めて「岬のマヨイガ」を地元で観たのは三年前くらいだったか。いろいろな縁があって大槌町に来て、三年目に突入する。いやあ、早い早い。

4月27日にシーサイドタウンマストのセンターコートにて「町新作アニメーションお披露目セレモニー」が行われた。
その際、町内の小中学校に配るようの簡単なフライヤーと、アニメ制作の際にデザイン募集へ応募してくれた学生の中で優秀賞の方にお渡しする新作アニメのDVDパッケージを制作した。

新作アニメにわくわく。
表面。
裏面。

当日は小中、高校生から募集した新作アニメのデザイン案に応募してくれた学生の皆さん、また保護者の方々、アニメファンの方々にお集まりいただき、新作アニメ『大槌超神楽ダイハンマー』のお披露目が始まった。
23分ほどの本編はしっかりアニメ一話分のボリュームで、主人公の大槌みとらが役場観光課の職員として、大槌町の見どころをめぐるところから物語は始まる。クオリティの高い背景作画で町内のどこがモデルになっているか、一目瞭然だろう。

当日の様子。

新作アニメは5月7日、大槌町観光交流協会YouTubeチャンネルにて公開されたので、是非ともご覧いただきたい!
ゴールデンウィーク明けまで待ちきれないよ、というアニメファンの方々はマストでご覧いただけただろうか?5月6日までマストのセンターコートモニターでループ再生されていた。いかがでしたか?
公開して二日でなんと一万再生を突破する、関係者の皆さんも驚きの伸び具合で、大槌町に遊びにきてくださる方々が増えることを期待する。アニメに出てくる場所はもちろん、特産品なども購入できるので、ご覧いただいた皆さん、大槌町へ聖地巡礼を!
ということで、ここ一ヶ月は新作アニメの公開に向けてどたばたしていたわけだけど、公開作業でYoutubeをいじることが多かったので、今話題の仕事、YouTuberの作業をなぞっている気分になった。
下のリンクから本編、ティザーPVを見ることができるので、ぜひご覧ください!舞台はもちろん大槌町、お馴染みの景色が広がっています。

二章 実験室と豆電球

今月の一番の仕事は「第4回岩手大槌サーモン祭り」のポスターだろう。
三月の後半から少しずつ動き始めていた。二回目のサーモン祭りポスター制作、やはりたいへんやりがいのある仕事です。スケジュールやその他諸々、てんやわんやでしたが、協会をはじめ関係者みなさまにポスターを完成させるため、たくさんのご協力いただきました。ありがとうございます!
「第4回岩手大槌サーモン祭り 大槌町郷土芸能祭」は6月9日日曜日、海づくり記念公園で開催される。皆さん、今年もつかんじゃいましょう。
今回は素敵な笑顔のお子さんの写真をご提供いただいて、こちらをメインビジュアルに制作を進めた。
ポスター制作を通しての学びは写真のクオリティについて。デザインする上で写真を編集するのはいつものことだが、A1ポスターの写真は特に注意を図る必要がある。写真ビジュアルなのだから当然だ。
お世話になっているデザイナーさんに写真編集を見ていただきながら作業を進める。その上でさらに「色」という大きな壁も見えてきた。今回のポスター制作において私が学んだこと、改めて意識したことなど、別途日記として記載しようと思う。とりあえずここでは「完成しましたよ〜」という報告まで。

今年もつかんじゃうぞ!

そしてチラシも無事完成。こちらはまもなく皆さんの手元に届くはずです。
メインイベントの「サーモンつかみ取り」をはじめ、「岩手大槌サーモン特売」「アクアマリンふくしま」「ジャンケン大会」などコンテンツ満載。郷土芸能祭は町内から8団体、ゲスト出演で釜石の「台村虎舞」が演舞する。屋台もずらりと並ぶ。みなさんお待ちかねのサーモンつかみ取りはチラシにもある通り、5月28日火曜日、13時からスタートする。みなさんスタンバイはよろしいでしょうか?

今年も盛りだくさんの内容だ。
サーモンおじさんが気になる。

ゴールデンウィークの5月5日日曜日に吉里吉里海岸、吉里吉里国で行われる「GW特別企画 地引網&ウッドクラフト体験」のチラシを作成した。地引網のチラシは今回で三枚目だったか、タイトルロゴを作って今後イベントを行う際に統一感が出るように意識した。カラーは押さえてポイントが見やすいように整理する。
今回は地引網体験の後に吉里吉里国でウッドクラフト体験ができるそうで、海と山の恵み、どちらも触れることができる。

こどもの日、目一杯楽楽しみましたか?

三章 日曜日大作戦

四月下旬、祖父母の家の近くにある飯坂温泉へ足を運んだ。久しぶりに乗る飯坂線に揺られて、あっという間に飯坂温泉駅へ。ここ、飯坂温泉はラヂウム卵の発祥の地として知られている。幼少期、むしろラヂウム卵の方を知っていたので、温泉卵とはラヂウム卵のことだとずっと勘違いしていた。
駅を出ると、まず飯坂温泉特別観光大使である温泉むすめの「飯坂真尋」が出迎えてくれる。温泉むすめとは日本各地の温泉地を擬人化し、キャラクターにしたもので調べてみるとたくさん存在している。岩手にもいるようだ。
このように、なんでも擬人化する日本なので普段なら「へぇ〜」という感じなのだけど、驚いたのはキャラクターが飯坂温泉特別観光大使に任命されているからだろうか、宿の鍵にまで飯坂真尋のストラップがついていた!温泉街の自動販売機にも、張り紙にも、存在している…!
アニメ関連の作業をしていた四月、タイムリーにもキャラクターが全力でPRしている事例を目撃した。大槌も「飯坂真尋」のようにお宿の鍵にまで現れるくらい、定着させていかなければいけないな。

すごい。
どこにでもいる。

あとがき

川の流れに身を任せて、知らぬうちに、知らぬ場所にたどり着いて、知らない人たちに挨拶とかしてみたい。川を遡れば、知っている場所にたどり着くのだ、という安心感も良い。結局一人が良いと言いながら、何かしらのつながりがないと生きられない性分でありますので、それくらいのちっぽけな冒険がちょうどいいのです。「人間、自分にぴったりな器がある」とどこかで読みましたが、その大きさを比べることなく生きていきたいですね。
だから未到の地を開拓するような冒険はできないのかも。
誰かが発見した大陸を、ひょいっと見学するくらいは僕にもできるかもしれませんけどね。
コロンブスの卵、ははは、本当に的を得た逸話です!

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