子ねこがわが家にやってきたその3
家族それぞれのおもい
ねこを連れてきたが、家族のおもいは・・・
わが家には、グッピーが10匹ほどいる。
長女たみちゃん9歳のご所望でわが家にやってきた。
最初は色鮮やかな子もいたのだが、いつのまにか自然淘汰され、メダカのようなグッピーたち。
彼らは水槽のなかにいるため、私たちの生活圏に入ってくることはない。私にとっては境界線が引かれているかんじだ。毎日のえさやりとたまにの水替えで元気に泳いでくれている。
ねことなったら、じぶんたちともっと距離が近くなるし、お世話も増える。
あとは動物に対する気持ち。
うちは動物好きからそうでもないかんじまでいるので整理してみた。
お父さん
お父さん(パートナー)は、グッピー以外でいままで動物を飼ったことがない。
基本、動物に対して無(む)。気配を消している。
嫌そうでもないが、好きなそぶりは見せたことがなかった。
お兄ちゃん
おにいちゃんは、心優しい子であるが
そこまで動物が好きというかんじではない。
ちょっと怖いと思っているようなふしも見られる。
たみちゃん
たみちゃん9歳。
彼女は無類の動物好きだった・・・
どのくらい好きかっていうと動物愛護センターでボランティアをしたり、「猫カフェ行きたい」「犬カフェ行きたい」とお願いされるくらいである。
今年は初夏に「猫探しの旅」と題して2人で自転車を走らせた。猫には一匹も会えず、その代わり牛小屋をたくさん見つけた。牛小屋マップが作れるくらい。朝出かけたのに、帰ってきたのは夕方だった。
はじめて、「この子、生き物が好きなんだな」と感じたのは
私の実家へ行ったときだった。
田んぼにおたまじゃくしを取りにいき、
ころんとしたおたまじゃくしを手のひらに乗せたら・・・
生まれてから一度も見せたことのない、嬉しさ最上級の顔をしたのだ。
それはまるで、
「お前に食わせるタンメンはねー」
の、次長課長・河本のそのものだった。
そしてガチャピンみたいに前歯をむっくり出している。
びっくりした。
今回はその顔みせなかったが、彼女はねこが家に来て、とてもうれしかったと思う。
わたし
いぬ、ねこ、好き。
私の実家では犬や猫を飼っていた。
が、小さい頃の猫の様子は、家を出ていた時なのであまりよくわかってない。つまり子ねこのめんどうを見たことがない。
しかしたみちゃんにとって私は、ここでは「猫を唯一飼ったことのあるすごい人」の位置にいた。
きらきら光る彼女の瞳が刺さる・・・
彼女は追いうちをかけるように両手を胸の前で組んで、「きらきらきら~」と言うのである。
私は、好きだけど飼うとなると不安が少しあった。いのちだから。
実家の両親は飼っていたねこといぬをとても大事にしていた。
あのくらいに大事に育てられるのだろうか。
当のねこは・・・
そんなことぜんぜん知る由もなく、かわいすぎた。
子ねこだから、からだの動かし方がかわいい。歩き方もとてとてとて・・・
走り方はぴょんこぴょんこ・・・ひとの足にかぷっとかぶりついてきたり。
この子飼いたいな~と思った。