学校帰りに父親の仕事場へ寄り道をする のちに仕事場を自宅へ移したが、 ここはわたしにとって大切な秘密基地のひとつだ 古いビルの二階にあるその場所まで煙草の匂いと 珈琲の香りを嗅ぎながら急な階段を這い上がる 給湯室のシンクには分厚いガラスの灰皿にてんこ盛りの吸殻が水に浸されブヨブヨになっていた 父親以外に三、四人働いていたが、 全員ニコチンまみれでもオッケー!って感じの陽気なおじさんたちだ もうもうとした中を進むには秘境を行く隊長の気分でほふく前進でもしてみるかと挑んだ
いつでも旅に出たい願望がある私は、 ただの帰省も折角の機会なので勝手 知ったる故郷で旅人のふりをする。 が… 幼馴染から「お帰り」と言われ、 思わず「ただいま」と答える。 「 旅人なのにぃ 」と言っても、 「 は?なんて?ラーメン食べる? 」 と相手にされない。
タコをタコの酢の物にしたら 「 タコへの冒涜 」と言われ イカをイカフライにしたら 「 イカへの冒涜 」とは言われず 衣を全部剥がされイカだけ食べられた。 今宵 サーモンをサーモンマリネにしたら 再び「 サーモンへの冒涜 」と言われる。 冒涜の基準は人それぞれ違うと思うが 嗚呼、なんということを 君の神聖なるものを汚した罪は重い ならば我が全て戴こう 大大大好物なので
自主的家守り人が通販で洋服や靴を買い髪を切り化粧も変え気になる場所へ行きたいと言う。久しぶりの電車はパスモの履歴が古すぎて扉がバンって閉められたけれど今のあなたはめげない。今日は試運転だからと笑顔でわたしに囁く。無理するな苦しくなったら迎えに行くよ。いざ出発!
初めての サービス終了である むすめたちにすすめられて アプリゲームを続けていたが 11月で終わる すすめてくれたむすめたちは次々と離脱 独りぼっちでコツコツ続けていたら 恐ろしくレベルが上がり過ぎて むすめたちドン引き 「 ヨッ、ベテランキャンパー !」と 揶揄されたわたしもついに強制終了である サービス終了はサ終(さしゅう) バイト先はバ先(ばさき) なんでも縮めてくる イマドキを知り尽くしているかの様な 顔をしながら使うがな 時折むすめたちが心躍り続けていた 他ゲ
歯科検診のお知らせが届いてから だいぶ時間が経ってしまい ようやく日時を決めて検診へ行く ここにはわたしが惚れ込んでいる 歯科衛生士さんがいる 以前の担当衛生士さんとは呼吸が 全然合わなかった 開けろと言われてくちを開けていても 長く待たされたり 唾液で窒息しそうになる頃に ようやくバキュームからの 禁断の領域外バキューム あぅー ピンチを示す左手を挙げるのが先か 誤えんが先かのギリギリを攻めてくる 閉まりがちになるくちを何の声掛けも なくいきなり両手で開けられた
こっそり 7つほど投稿しておきながら はじめましてのご挨拶 むすめふたりと暮らす 2805 2024 周りで様々なことが有りすぎて 得意のなんでもなかったことに 変換できずにいるわたし そんな自分を見守りながら あなたの記事と出会い 新たな価値観に触れたい note を始めた次第 各々が想像する其々の人物は 全てわたしであるが故 多くは語らぬ 背景的知識なしで 先入観にとらわれず わたしの記事を 読んでいただけたら嬉しい あなたとの出会いは奇跡
兄が高校生 わたしが小学生の頃の話 母親が自宅の庭で何やら作業している 赤茶色の煉瓦をせっせと運び 丁寧に煉瓦セメント煉瓦セメント煉瓦 と積み上げていく どうやら花壇のようだ 三匹の子豚の話を思い出したのか 兄が「ブタが家を作ってる!」と 母親を指差して笑うが 後にとんでもないことに使われる あの夜、家の中が急に騒々しくなった 客間から大声が聞こえる ふすまの間から覗いてみたら 正座をしてうなだれている兄がいた テーブル上に山積みにされた妖しげな 雑誌と煙草の箱が見えた
なにも考えていなかった その夢の話を聞くまでは 上のむすめが夢の話をしてきた 「おじいちゃんが夢にでてきて、 目の前でミニチュア作っていた」 「お月見のお団子のせる台みたい」 「あの台って名前ついているのかな」 後で調べたら、三方という名前がある 生前おじいちゃん(わたしの父親)の 職業は建築設計士だった 自宅で事務所を構え夜遅くまで黙々と 仕事をしていた 自分で設計した住宅の模型を作ることにも時間を費やしていたが、とても楽しそうに作業していた記憶を伝えると 「あっちでも
むすめたちの話に割り込めないかと、 彼女たちが推しているもの、 わたしの知らない世界を覗いてみた 一緒に観てよ!とか、行こうよ!とか 言っていたから頑張って色々 手を出し金を出してみたけれど、 わたしの私見は全然 求められていないことに気づく そうじゃない! そんな風に言われたくない! 解釈違いだ!などと罵倒される始末 招かれたはずなのに いつのまにかアンチ扱い 袋叩きにするかのような猛攻撃 ますます機嫌が悪くなると わたしのことを、 否定から入る他人の気持ち 分から
六月、兄がこの世に別れを告げた。 兄との記憶を思い出すことが辛く感じ、箱の中にぎゅうぎゅうに詰め込みぐるぐる巻きにしてしまいたかった。ところが記憶は容赦なく、ありとあらゆる場面で蘇る。生育家族としての思い出は着色されることなく話を盛ることもなく永遠になる。 多分ここで終わりのはずなのに、 終わりじゃない気持ちになっている。 兄から三番目の妹と呼ばれるくらい親交のある女性へ連絡を入れた。初めてと思えないくらい二時間も話し込んだ。 兄の自宅には趣味で弾いていた沖縄の三線があ
最近スライサーにハマってる。 あれでキャベツをシャッシャッと千切りにする。主婦として家族の胃袋を満たすことを任されている者として、時短なんてコトバに惑わされずこの道具には手を出すまいと密かに思っていたのだが これは行きっぱなしではなく両刃タイプなので、戻りもシャッとするから細断されたキャベツがあれよあれよという間に大量にできる。なんだか楽しくなっちゃって、キュウリやらタマネギやら手当り次第にやる。 最近の健康診断は負けっぱなし 数値が少し改善しても年齢が上がればまた判定が
行くか行かぬか迷いに迷い 我が家から一時間程のお寺に 早朝お参りへ行った 私は三人兄妹の多分可愛い末っ子 一番上の兄が亡くなり、 姉と二人で兄を見送る過程で お互いの気持ちにズレができ メキメキと亀裂が発生 無事に初盆も済んだのだが、 ろくに目も合わせないお姉ちゃん 私はどうも相手を苛つかせるらしい ああ共感同調苦手だよ 反応も鈍く解釈違いも多い行動も遅い 間違ったことはやっていないはずだが 特に同性に嫌われる しかも嫌われてる私は、 割とすぐに嫌なことも無かった
これから台風くるのに 行くらしい 脱毛が大事なのか? 大事らしい 止めとけ言ったら いちいちうるさいらしい つるつるにしてこいや! って、 さきほど無事に帰宅 あと5回通うらしい