傘は雨の中に人を作らざるをえず
「傘の中へお入り」と言うのは、不思議な言い方だ。
雨が降ると、人は傘をさす
傘をさすと、人は傘の『中』に入ることになるようだ。
視覚的に見れば、傘の下に人は居るように思えるが大体は『中』と言う表現の方がしっくりくる。
しかし、一体全体
人はいつから傘をさすように考え始めたのであろうか。
雨の雫が冷たかったからなのか
濡れると気分が悪かったからなのか
自分以外の存在が雨に打たれていることを知ったからなのか
なんにせよ、傘を開いた時には
傘の中に人を作らざるをえないことは確かであろう。
でも傘の下に居て少し濡れるくらいでも、丁度良い気もする。