ソーチ

音楽好きです 絵や文章の創作をちょくちょくしています

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最近の記事

月下の歩哨/暗い、cry、位

月下の歩哨 歩く 歩く 歩く この荒野をどれほど歩いたか、もはや自分でも分からない ただひたすらに、脚を動かすだけである 歩く 歩く 歩く 右手と右肩に載りかかる銃は敵を倒すためのモノであったが もはやこの荒野において、敵は歩みを止めぬ己自身しか居ないことを知る 歩く 歩く 歩く 外套の下に隠れたロケットペンダントの写真は劣化が進んでいた 辛うじて分かるのは 椅子に座る女性と、傍らに立つ男がいるらしいということであった 歩く 歩く 振り向く ただ薄暗い闇のみが、そこにある 向

    • いのち短し 短編ながし

      最近の本の蒐集は、もっぱら『短編』物を集めることが多い。 ここ数年、音楽も前ほど聴かなくなったし、テレビも殆ど見なくなった。 好きだったアプリゲームも、いつの間にか自分の中で追い込んでプレイしている節もあって結局やらなくなってしまった。 自分の中で、今までと全く違う価値観や嗜好が出来上がっていっている気がしている。 その中でも、 「流石に拙いのでは?」という何に対してか分からぬ焦燥感と 「読んだ事のない物を読んでみよう」という無鉄砲な好奇心だけは一丁前に持ち合わせていたの

      • 5コマ演劇『宇宙人』

        「地球はどういうところだ?」 「地球には人間が住んでいるらしい」 「人間以外の動物もいるらしい」 「宇宙人は居ないのか?」 「宇宙人みたいなやつはよく居る。まるで我々と見分けがつかんよ」

        • 傘は雨の中に人を作らざるをえず

          「傘の中へお入り」と言うのは、不思議な言い方だ。 雨が降ると、人は傘をさす 傘をさすと、人は傘の『中』に入ることになるようだ。 視覚的に見れば、傘の下に人は居るように思えるが大体は『中』と言う表現の方がしっくりくる。 しかし、一体全体 人はいつから傘をさすように考え始めたのであろうか。 雨の雫が冷たかったからなのか 濡れると気分が悪かったからなのか 自分以外の存在が雨に打たれていることを知ったからなのか なんにせよ、傘を開いた時には 傘の中に人を作らざるをえないこと

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        • SSっぽいものたち
          4本
        • 三都師匠
          1本

        記事

          何者にもなれなかった"僕"たちへ

          小学生の頃になりたかった 中学生の頃になりたかった 高校生の頃になりたかった 社会人になってからなりたかった 未だになりたかったものになれているのか なろうとしているのか 自分でもよく分からない。 子どもの頃におぼろげながらなりたかった職業は 生活の環境や、経済的な理由 そして自分自身の性格故になることを辞めてしまったものもある。 でも今はある程度のスキルや条件が合えば、なれる職業や個人でもやっていけるものもあるように見受けられる。 チャンスが自分の足元や目の前、手の

          何者にもなれなかった"僕"たちへ

          反転レバー

          この世にはあらゆるものが反転するレバーが何処かにあるそうです それを反対に倒せば 貧乏な人はお金持ちに 海が大地に 生者が死者に 楽しみが苦しみに そのレバーが今どこにあるのかって? 申し訳ないが一度倒してしまったので、無くなってしまいました。

          反転レバー

          OIロボットーオイロボットー

          私のバッテリーの寿命は、もうすぐ切れる。 それは我々ロボットーー もっと言えば新たに生み出されたOIロボット(オイロボット)の宿命とも言えるものであろう。 我々OIロボットは、言わば人間にもっとも近いアンドロイドのようなものであろうか それはひとえに、人間と同じように赤子から老人までの人生過程が存在し、明確な"死"という概念が存在した状態で生まれるからであろう。 そんな長年のロボット工学の夢であり摩訶不思議な存在を生み出せたのは、さる工場が開発し特許を取得した伸縮自在で

          OIロボットーオイロボットー

          電気鰻の夢見たり

          ビリビリ 「いててっ!」 ふと体に走る痛みに目を覚ます。 忙しなくキョロキョロと辺りを見渡すと真っ白い空間の中に僕は居て、体を起こした正面にはヒゲの長いウナギが1匹ふわふわと宙に浮いている。 ウナギは僕を見ているよう、見ていないような なんとも言えぬ腑抜けた顔をしていた。 「こら、このウナギめ。 お前が何かしたんだな?」 僕はウナギに大きな声で怒鳴った。 しかし、ウナギは上の空である。(ウナギなのに宙に浮いて上の空とは、なんとも珍妙ではあるが) ビリビリ 「あい

          電気鰻の夢見たり

          ゴッホよ、何処『の』ノート

          炎の画家 ゴッホ 彼を最初に意識したのは忌野清志郎がゴッホに強く影響を受けていたことを知ったから 次に彼を凄いと感じたのは小林秀雄が己の信ずるゴッホ論を展開し、彼について熱く語っていたから そして僕は、彼の絵を色々と見て、彼の手紙の内容が記されている本を買った。 と言っても、まだ本当にサラッと見て読んだと言う程度なので彼のアレコレを語るには知識が足りていないのは否めない。 だが、彼の恐ろしいまでの色彩への執着と、真っ直ぐな絵画への姿勢は手紙の中でも感じ取れるように思

          ゴッホよ、何処『の』ノート

          口上『の』ノート

          ソーチです。 口上は面白いものです。 ガマの油・バナナの叩き売り 寅さんの啖呵売 舞台やお披露目での口上 喋りながら実演することで客に購買欲を湧かせたり、役者(キャラクター)の立ち位置や境遇を表すために用いられるこの口上の言葉たち ドワーッとたたみかけるような話し方や ポツリポツリと語りかけるような話し方 意味のある言葉とない言葉を掛け合わせて韻を踏むような言葉遊びも、中々面白いものです 言葉の奥深さを感じられる口上は、気持ちの良いものです。(´ω`)

          口上『の』ノート

          夢『の』ノート

          ソーチです。 夢は、時々見ます。 夢は、今でも持っています。 夢っていうのは中々不思議なものですよね。 寝ている間に見るものも夢 生きて目標に掲げているのも夢 どちらも同じ夢なのに、微妙に質というか内容が違っているものがあるのは面白いです。 でも『美味しいものを沢山食べる夢』を見て、『世界一美味しい料理を作る料理人になることが夢』になる人がいても不思議でないなぁとも思います。 夢と夢のコラボというのでしょうか? いや、元々その人が目指していた叶えたい『夢』なのかもしれませ

          夢『の』ノート

          ある日『の』ノート

          ソーチです。 ある日のことを、偶に思い出します。 懐かしい思いや悲しい思い、楽しい思いを思い出します。 今となってはもう戻れないある日たちですが、時折顔を覗かせては記憶に蘇ってきます。 そして、いずれ『ある日』たちになる未来の日々とも私たちは出会っていくのでしょう。 出会えたある日たちよ、またいつの日にか まだ見ぬある日たちよ、きっといつかそこへ そんな、ある日の思い。(´ω`)

          ある日『の』ノート

          難しい話

          ある教授がとても難しいものを発見しました。 「教授、一体何を発見したんですか?」 「ううむ、これはとても難しくて口では説明が出来ん問題なのである。 この難しい問題を難しくしないようにするにはどうすれば良いのやら…」 教授は難しい問題を難しくしないような研究に何日も悩みました。 見かねた一人の助手が「では、どんな難しい問題も難しくしない人に相談しましょう」と提案したので、その人物の所へ行って相談することにしました。 「君はどんな難しい問題も難しくしないということを聞いた

          オリジナルキャラがいる『の』ノート

          ソーチです。 Twitterとかに投稿するイラストで偶に描くこのキャラを「tube」と僕は呼んでいます。 別に、配信している訳でもバーチャルでもないただのtubeくんです。(チ○バくんみたいだなぁ) パイプ管みたいな体と、丸い顔のなんとなくで生み出た謎の生物(?)です。 これが案外、自分でも気に入っているので 過去に見た・読んだ作品の感想紹介のツイートをイラストと共に投稿する時に、度々このtubeを描き込んでいます。 自分で考えたオリジナルのキャラクターがいるというの

          オリジナルキャラがいる『の』ノート

          言葉の本棚『の』ノート

          ソーチです。 常々、「あぁ、ここに言葉の本棚があれば良いのに」なんて思ってしまいます。 「言葉の本棚」 文字通り、あらゆる世界で使われている言葉をまとめた本棚 感情を表したり、時間や物・人を指していたり 日本語のように、同じような文字でも発音や意味が違っていたり そんな膨大な量の言葉たちが本棚として集まればどんなことになるんだろうと、少しワクワクしますね。 でも、そんな本棚は我が家には入りきらないから新しく書庫でも作らないと。(´ω`)

          言葉の本棚『の』ノート

          チャップリンで笑う『の』ノート

          ソーチです。 チャップリンの作品は、いつ見ても面白いですね。 一つのメインテーマの中に様々なギミックやリアクション、そしてハチャメチャなストーリー展開が面白おかしくてどれを見ても笑ってしまいます。 そしてなんと言っても、主人公・チャップリンが巻き起こすありがた迷惑な騒動と何処か憎めないキャラクターが魅力的で色褪せないのが素敵ですね。 山高帽にステッキ、スーツ そして独特な歩行動作 パッと見はズボラな男だがやる時はやるし、恋に一途というのも愛嬌があるのも良いですよね。

          チャップリンで笑う『の』ノート