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「あなたの隣にも潜む? 嘘松がXを席巻するワケ」



こんにちは。
最近、X(旧Twitter)を眺めていると「ラーメン屋でこんなドラマが!」「寿司屋で衝撃展開!」「タクシーで暴行されたけど実は…」みたいな話がバズってるのを見かけませんか? 実際に“嘘松まとめ”サイトを検索してみると、いろんな“ありえないエピソード”がごろごろ出てきます。

さらに、「女湯に入ってきた3歳男児にボコボコにされた」とか、「幼稚園児にナンパされた」なんて話まである。どう見ても漫画のような展開が並んでるわけです。
でも、なぜこんな嘘臭い話が次々と投稿されるんでしょうか? 今回は「嘘松」の具体例を整理しつつ、「交流通貨論」というフレームワークでその背景を考えてみます。最後に、私自身が“嘘松”にまんまと騙された体験談も添えておきますので、お付き合いください。


 ・嘘松ってそもそも何?──定義をざっくりおさらい

“嘘松”という言葉は、ネット上で「どう考えても作り話にしか思えない体験談」を揶揄するときに使われます。

  • 最初は「痛い創作自慢する人」を指すことが多かったけど、今では少し誇張しただけでも「嘘松だ!」と反応される場合もある。

  • まとめサイトを検索すると、信じられないようなエピソードが山ほどヒットする。

要は「えっ、そんな都合よく展開が進む?」と思う話がテンプレのように存在している、ということですね。


実在する(?)嘘松エピソードの数々

(1)ラーメン屋での嘘松

嘘松まとめサイトを検索してみると、やたらと“ラーメン屋での驚きの客”とか“二郎系で店員が女性差別してきた”みたいな話が目立ちます。

  • 実際にそういうトラブルも皆無ではないでしょうが、あり得ないほどドラマチックに描かれているケースは嘘松の可能性大。

(2)寿司屋での嘘松

「高級寿司店で職人気取りの大将と言い合いになった」「隣の客が突然キレて大将に説教をかましたら、全員が拍手喝采」といった話。

  • まとめサイトでも人気のジャンルで、まるで漫画のオチのようにスッキリ解決する。

  • 本当にそんなキレイなドラマが頻繁に起きるのか疑問ですが、読む分にはちょっと楽しいという声も。

(3)タクシー暴行での嘘松

「タクシーに乗ったら運転手が降りる途中でドアを閉めて怪我をした」みたいな話がありましたが、ポストから乗ったタクシーが判明。失礼な行動をしてたのはポストした本人の方だった!なんて話も。

(4)女湯に入ってきた3歳男児にボコボコにされる

これは嘘松の中でも異色のネタ。

  • 「女湯に3歳の男の子が入ってきて、暴れ始めて止めようとした自分達はボロボロにされた」みたいな、あり得ない話。

  • よほどファンタジーじゃないと成立しないのに、何故か信じる人も一定数いるのがネットの怖さ。

(5)幼稚園児からナンパされる

もう一つ有名なのが、「幼稚園児や小学生くらいの子に『おねーさん、今日暇?』とナンパされた」というエピソード。

  • そもそもそんな園児がどこにいるのか? というツッコミを無視して、男児は幼い頃から厄介的な話で終わる。


なぜ人は“嘘松”を投稿するのか?──交流通貨論で考える

さて、ここからが本題。なぜ作り話を書いてまでバズりたいのかを「交流通貨論」で紐解いてみましょう。
交流通貨論とは、人間同士が交換し合う“価値”を6つの通貨に分けて考えるフレームワークです。ざっくり言うとこんな感じ。

  1. 現金通貨

    • お金や物質的援助など経済的価値。

  2. 恋愛通貨

    • ロマンチックな感情や性的魅力、ドキドキ感。

  3. 親愛通貨

    • 家族や無条件の愛情、存在そのものを大切に思う気持ち。

  4. 信頼通貨

    • 約束を守る、誠実さ、協力などから得られる信用。

  5. 快楽通貨

    • 一緒にいて楽しい、面白い、娯楽的な満足感。

  6. 社会通貨

    • 地位や名声、フォロワー数、SNS上の評価など。

● 狙いは「快楽通貨」と「社会通貨」

  • 嘘松がバズる→たくさんのいいね・RT→投稿者が「社会通貨」を獲得。

  • また、嘘松が“面白い”と受け止められれば、読んだ人にも「快楽通貨」を提供できる。投稿者は「みんなを楽しませたヒーロー」的な満足を得る。

● 失う「信頼通貨」のリスク

  • 一方で嘘とバレたときに「信頼通貨」は大きく失われる。

  • アカウントごと炎上して退場するパターンも多い。にもかかわらず一発逆転を狙う人が後を絶たないのは、短期的には大きな見返り(バズ)があるからでしょう。


 まとめ──嘘松を楽しむか、見破るかはあなた次第

  • “嘘松”の多くは、短期間で「社会通貨」(フォロワーやバズ)を得るための手段。

  • そのエピソードに“面白さ”(快楽通貨)が伴うと、人々に支持されやすい。

  • ただし、嘘とバレれば「信頼通貨」は急落し、炎上やアカウント放棄のリスクも。

  • 読む側としては、エンタメとして軽く楽しむか、あるいは「本当かよ」と突っ込みながら見極める姿勢を持つといいかもしれません。

何はともあれ、Xには面白い話がたくさん転がっていますが、中にはこうした“嘘松”が紛れ込んでいるのも事実。ぜひあなたも、「これは本当に起こりうるのか?」と一瞬考えてからRTボタンを押してみてくださいね。



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