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回覧板探検
大寒波が来ています。
一晩で20cmなんてのは、なんだかもう慣れてしまったから驚きです。
今年は1月半ばの雪まで、水分の多いシャバシャバの雪でした。
お隣さん曰く、12月の降り始めの雪は水分が多いからタイヤが取られて事故が多いらしいのです。
そんな雪が長いこと降って気が抜けませんでしたが、2月になってようやく、サラッサラのふわふわ雪が降りました。私はこの雪質が大好き!
手を入れるとさわーっと沈んで、握り込むとギュムーっとちいちゃくなる、たまらなくかわちぃ。
さてさてそんな話はさておき、今日は最近の集落での生活について話そうと思います。
先日事情があって回覧板を回すお家が変わりました。
集落には3種類の回覧板があります。
①集落全体で回す回覧板
②集落の班内で回す回覧板
③農業関係の回覧板
それぞれ回ってくる時期が違うのですが、今までは1つのお家に回していました。
これが今後は全て違うお家に回すことになり、大混乱!
①集落全体で回す回覧板⇨班長さん
②集落の班内で回す回覧板⇨Aさん
③農業関係の回覧板⇨Bさん
我が鍬江沢集落は、集会所を背に大まかにY字に分かれていて、我が家があるのはYの右側。全25世帯中の7件が右側にあって、ようやく名前とお家が覚えられたところ。左側は区長さんのお家以外、未知の世界である!
と、思っていたところに早速回覧板が回ってきたではありませんか!
先に書いた回覧板の3つ、実は見た目がほぼ一緒。違うのは中身だけ。②は班の名前が書いてあるので②は割とわかりやすいのです。ここで回ってきたのは①or③。
もう素直に「これ、どこもっていくんでしたっけ〜」、すると「Aさんちでいいと思うんだ〜」と。
でも確か②以外の回覧板はAさんが「うちは最初に回ってくるからBさんていいはず」って言っていたような・・・?
ちょうど同時期に、村の健康調査票を係のお家に持っていかなければならなくて、なんとその係のCさんも初めて知る方。
これは探検が必要だ!ということで、チンプンカンプンな夫氏も連れて探検に出たのでした。
ミッションは、回覧板を届ける家をはっきりさせること!と、健康調査票を届けること!
ひとまず、Aさんのお宅にピンポン。
するとやはり「うちはこれ見てるから、Bさんちかなあ?」とのこと。
うむ。であれば、いざ秘境、Y字の左側へ!
右側は件数が少ないのに対して、左側は道も細く建物が入り組んでいる。
実は事前に聞いていたのである、Bさんのお家、「あの辺」
行ったら分かるだろうと思っていた私を呪った。
ここか?ここか?とみる表札は全部違う。
それでも、1年弱かけて知った集落の人たちの名前と顔が一致してきて、
あぁ!ここが〇〇さんちかぁ〜!だなんて、小学生の頃同級生の家を見つけたみたいな気持ちになって楽しかった。
結局、Bさんちがわからず、区長さんに聞いてみるかあ〜と、区長さん宅を訪ねるもなんとお留守。ヒェ〜。
なんとか探すかな〜と思ってきた道を戻っていると、いつもどこかで顔を合わせるDさんに遭遇!チャーンス!
「Dさん〜〜!Bさんちどこですか〜!」「な〜にさ!ここだんが!」指差した先は目の前。ちょうど通りからは表札が見えないお家でした。みんなでガハハハとして、お礼を言ってBさんちへ向かう。ようやくたどり着いたBさんち!
風除室で猫ちゃんが日向ぼっこしている。確信した。こいつはBさんちの「にゃん太郎」だ。
そう、Bさんちの猫「にゃん太郎」は、いつもホタテを食べているあの贅沢猫なのだ。集落の飲み会で一度話題になった。初めましてにゃん太郎。なるほど確かに、みんなが言うように贅沢な体をしてらっしゃる。
「Bさ〜ん、回覧板持ってきました〜」と声をかけると、Bさんも珍しいお客にびっくり。回覧板、どこに置いたらいいよ〜とか色々教えてくれました。
「ほらおめ、猫もびっくらこいて尻尾ボッ!てなってど」にゃん太郎の尻尾が猫じゃらしみたいになってて、みんなで笑ってたら、中身を確認したBさんが、
「あれ、これ(回覧板)うちじゃねな」・・・・・・なんですとお?!
そもそもこの回覧板は③ではなく①!と言うことは・・
「班長んち持ってったらいいわ」とのことで、結局お持ち帰り。
①と③の違いもなんとなくわかったところで、解決!
よし、じゃあ次は健康調査票を持ってCさんちへ!
Cさんちは、Y字の丁度真ん中あたりのお家。事前にお隣さんから「Aさんちの後ろの塀の大きなうち」と聞いていたのでそこを目指します。
1件しかないので場所は分かり易くてありがたい、けど初めてのお家はやはり緊張します。ピンポンを押すと、優しげなお父さんが顔を出してくれました。
調査票を手渡すと、快く受け取ってくれてここで合ってたようで一安心。
「おめさん方、そこへ引っ越してきた人だんがね。パン屋の・・」
なんとまあ!知ってくださっていてありがたい。初めて会ったのに伝わる人柄。
簡単に自己紹介をして、パン持ってきますねなんて話をして。
本当にどこのお家に行ってもいい人ばかり。また知っている人が増えた!嬉しい!
よしよし、では最後に持ち帰った回覧板を班長に!と、班長さんちにピンポン。
おかあさんが出てきてくれて、回覧板を手渡すと、
「ありがとねえ。あんれ、これうちでねな」
・・・・なぁんですとぉ!じゃあどこだぁ〜!!
カクカクしかじか。今までの経緯をおかあさんに話すと
「んだわ!うちであってた!勘弁勘弁!」
そうそう、班長さん、変わったばっかりだったんです。
またみんなでガハハハ笑って。無事ミッションはクリア。
毎日のように、本当にいいところに来たなあと思うのです。
集落の人たちが大好きだから、こんな平和な毎日が続いてほしい。
集落の人に会うと元気になる。もらってばっかりだからちゃんと返さないと。
いつまでもみんなで笑っていたいなと思います。