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地域社会が元気であるために(地域包括ケアの視点)

こんにちは BOKUです。
10月の異動で地域包括ケア、高齢者福祉の分野に携わっています、
これまでは介護分野とは縁がなく、まだ2ヶ月のBOKUです。
先日、地域包括ケアシステムの研修を受けたことで、高齢福祉について大きな学びがありました。これからの仕事の関わり方に大きな影響を与える内容でした。熱が冷めないうちに、今回noteに記録しておきます。


いま求められている地域包括ケアシステムとは?

かつては、保険料徴収や認定・給付といった制度を運用すること、保険者の機能としての業務が大きなウエイトを占めていました。それが、いまは、専門職間の連携の仕組みづくりを担う多職種連携、保健や健康増進、地域福祉を含む「地域づくり」といった地域デザイン機能の役割が大きく求められる時代になっています。

法律に則った制度運用だけではなく、その地域に根付く取り組みを模索したり、将来の地域を構築するための地域支援事業の取り組みが重要な時代だということを知りました。

それから目指すべき高齢者介護とは、介護が必要になっても、自宅に住み、地域の中で、家族や親しい人びとと共に、不安のない生活を送りたいという高齢者の願いに応えること。施設への入所は最後の選択肢と考え、可能な限り住み慣れた環境の中でそれまでと変わりない生活を続け、最期までその人らしい人生を送ることができるようにすること。

この方針に共感します。

「やってあげる」はその人のためにならない

研修の中で、考えさせられたのが
「やってあげる」はその人のためにならない。です。

理由の前に、介護保険制度では要支援者の状態が細かく区分されています。
「健康、要支援1〜2、要介護1〜5」
右に行くほど、専門的な介護が必要になっていきます。

要支援1や2の人に注目すると、
このグループの人たちは、改善を目指す人たちのグループです。
実は、再び自分でできるようになれる人たちです。つまり、この人たちにとっては、体が都合悪くなってきてかわいそうだから何でもしてあげる考え方は、かえって本人の能力の実現を妨げ、フレイルが進みます。

フレイルというのは、健康と要介護の間の状態で虚弱な状態を示します。
フレイルの特徴としては3つあります。
①中間の時期(健康と要介護の中間)
②多面的(色々あ要素による負の連鎖)
③可逆的(様々な機能をまだ戻せる)
ちなみに健康寿命は要介護になる前のフレイルの状態までを表します。

「やってあげる」はその人のためにならない理由は、問題を他人が一時的にだけ直接解決してあげる方法は、長い目で見れば本人にとっては、ためにならないからです。
これって子育てや仕事の教育、発展途上国の人びとに「自分で生きる力」をつける支援にも同じように当てはまる考え方ですよね。
はじめは、できないので少しだけ力を貸してもらわないといけないけれども、自分でできることを増やしていくことが、「要支援1や2」の人にとって本当に必要な支援です。

また利用する支援サービス項目は、支援を受ける当初から段々と減っていくのが支援サービスを受ける目標です。「やってもらう」「維持する」ではなく、「再び自分でできるようにする」、そして自立した望む日常生活を取り戻すチャンスがあるのが、要支援1・2のグループの人たちです。

地域集団全体に働きかける→「ポピュレーションアプローチ」

高齢者人口率が増す一方、全体的な労働人口の減少の影響により、他の業界と同じように、介護人材不足が深刻になっていきます。
介護を受ける必要のある人に、持続的に介護を提供するために必要なのことは、地域に住む高齢者が健康でいることに尽きます。健康寿命=平均寿命に近づくくらいに、介護が必要な期間が短い方がいい。
本人にとっても、社会にとっても。

「地域に住む高齢者が健康」を実現するために、
フレイルの可逆性に注目した、注目すべき視点と考え方があります。
ハイリスクアプローチ」と「ポピュレーションアプローチ」の2つです。
簡単にいうと、このままいくと要介護になってしまうハイリスクの人には、その人にとっての短期集中型治療を行う「ハイリスクアプローチ」。
もう一つは、医療的な専門職を必要としない一般介護予防事業で、ハイリスク者を増やさないようにする、またハイリスク者への移行を防ぐ、集団全体への働きかけの「ポピュレーションアプローチ」です。

これが地域支援事業。地域デザイン機能の部分です。

医師でも、看護師でも、ケアマネージャーでもなく、ましてや介護資格の受験資格すらない僕でも、関わっていける領域(仕事)です。

まとめ

利用者さんやご家族から感謝の言葉をもらえたとき、相手を笑顔にできたときのように、直接介護に携わる仕事以外にも、その人らしい人生を送る地域づくりに貢献するような地域デザインをする役割も同じくらい介護に関わる仕事としての魅力に思います。

今回の記事にはできませんでしたが、令和6年の介護予防・日常生活支援総合事業のガイドラインの改正内容は、フルモデルチェンジしたくらい変わったそうです。まだまだ理解できていない部分が多いので引き続き勉強していきます。

最後まで読んでくれてありがとうございます!
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