【福祉note】『たかさんと私』#17 広がっていく「つながり」
病院にはいろいろなスタッフさんが働いています。
毎日病室を掃除に来てくれて、顔見知りになったお掃除のスタッフさんもその1人です。
「お掃除しますね。たかさん、調子はどう?」
「だぁぶ」
たかさんとのお話は聞き取るのが少し難しい場合がありますが、慣れれば問題なくお話できます。
ちなみに、「だぁぶ」は「大丈夫」のことです。
気分転換のため車椅子を使って病棟内を散歩していると、看護師さんたちが声をかけてくれます。
「たかさん、昨日は眠れましたか?」
「はい」
「たかさん、おはようございます」
「おはよぉいます」
すれ違うたびに優しく声をかけてくれる看護師さんとそれに答えるたかさん、彼の周りに「つながり」ができていくのを感じていました。
病室に戻り、どこか誇らしげなたかさんの目は、
「ばっちり会話してるぜ、すごいだろブラザー」
と言っている気がしてなりません。
このまま怪我が快方に向かい、退院できることを誰もが信じて疑わなかった矢先、たかさんに予期せぬトラブルが降り掛かってしまいます。
次回は少し悲しい音楽を奏でることになるかもしれません。それでも精一杯前を向いて頑張るたかさんのお話を続けましょう。
たかさんと私が奏でる【福祉の音】はまだまだ続きます。
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