【福祉note】『たかさんと私』#6 白ごはん事件 〜私は忍者か!?〜
たかさんに告白(?)し、お付き添いをスタートさせた私ですが、たかさんやご家族さんへの申し訳なさはずっと消えないままでした。ベッドには苦しそうに寝ているたかさんがいて、ご家族さんとバトンタッチしてからの時間を一緒に過ごします。
「ご家族さんが戻ってきたら、病室とはいえ『家族の時間』がやってくる。引き継いだ時に病室に私がいた痕跡があったら、施設の人が家にいるみたいで不快に思ってしまうかもしれない。」
そう考えました。
そして、たかさんは思い入れがものすごく強いタイプです。私の何気ない行動が、たかさんのルーティンに入り込んでしまうことは、彼自身にもご家族さんにもプラスにはならないと判断しました。
だからって、
「食べ物の匂いを残さないために、昼食に白いご飯だけ持ってきて食べる(ふりかけの使用は可)」
という選択をする必要があったのか、なかったのか…。
自分がした支援の痕跡を残さないようにする、という方向性がまるで忍者のような行動を次々と生み出していきます。
思い入れがとんでもなく強いたかさんと、いろいろ気にしすぎてしまう私のお付き合い…もとい、お付き添い。楽しい思い出もたくさんあります。
たかさんと私が奏でる【福祉の音】はまだまだ続きます。
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