【福祉note】『たかさんと私』#18 予期せぬトラブル
ご家族さんへの引継ぎのために書いていた記録を見ていると、当時の対応がいかに予期せぬものだったかがわかります。
記憶もかなりあいまいです。
思い出そうとしても思い出せない部分がたくさんあります。
6月の終わりごろ、順調に回復していたと思われていたたかさんの膝が大きく腫れてしまいました。
診察の結果、患部が化膿してしまう化膿性膝関節炎(かのうせいしつかんせつえん)で、緊急の処置が必要とのことでした。
あの時のショックは忘れられません。
車いすに乗り換えて、デイルームに散歩に行けるようになったのに…
一緒に絵を描いたり、パズルができるようになったのに…
処置が終わった翌日、いつもの付き添いのために病室に入った私の目に飛び込んできたのは、化膿した液を抜くためのチューブが膝に入った状態のたかさんでした。
お母さんとの引継ぎを終え、たかさんと2人になったとき、悲しさなのか悔しさなのか、よくわからない感情があふれ出して涙が止まりませんでした。
処置前後の記録の字が、ところどころ震えています。
それでも記録だけはつけようとしていたんだと思います。
痛みと闘うたかさん、当時の過ごし方を振り返ってみましょう。
たかさんと私が奏でる【福祉の音】はまだまだ続きます。
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