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【福祉note】『たかさんと私』#35 我々は同じ方向を向いている

退院後の生活を見据え、生活面での危険箇所の洗い出しや、歩行に適した靴選びをはじめることになったたかさん。

リハビリ担当のセガワ先生が、スケジュールの合間を縫って、たかさんと一緒に自宅を見に来てくれることになりました。しかも、一緒に靴選びにも同行してくださるとのこと。
優しすぎです、セガワ先生。

これ以上ないバックアップがあるものの、課題もたくさんありました。病院を出て、靴屋さんに行き、たかさんの自宅を見てから病院に戻る。スムーズにいけば1時間半程度で終わる行程が、大きな壁のように見えた感覚を、今でも覚えています。

まず第一に、たかさんが病院を出るのが1ヶ月半ぶりだということ。体力面はもちろん、普段着に着替えることにも不安がありました。
「いつもの服」が「退院できる」に結びついてしまう恐れがあったからです。筋道を立てて物事を考えることが極めて苦手なたかさんに、「もう一度戻ってくる」を伝えることはとても大変なことでした。

ご家族さんに、セガワ先生とのお話に集中してもらうためにも、たかさんの不安に寄り添うのは私の役目です。

かくして、「チームたかさん」が動き出しました。

病院からの移動手段についてもお話していきましょう。
たかさんと私が奏でる【福祉の音】はまだまだ続きます。


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けん
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