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『よそはよそ、うちはうち』
大嫌いな言葉
小さい頃母が私によく言っていた言葉。
そして、私が1番言われたら嫌だった言葉だ。
クラスで流行っていたローラー付きの靴がどうしても欲しくて、母に頼んでみても帰ってくる言葉は、
「みんな持ってる?
よそはよそ、うちはうち。」
これを言われるたび、納得がいかずいつも泣いていたのを思い出す。
28歳の私にこの言葉が沁みる理由
社会人5年目になってからは、周囲からの期待やプレッシャーがかかることが増えた。
例えば、結婚や子どものこと、昇進のタイミングやライフスタイルに関する周囲の意見が気になることがある。
何かあるたび母に相談しているが
返って来る言葉はいつも決まって、
「気にしちゃうのはしょうがないけど、
よそはよそ、うちはうちだよ。」
ただ母から言われてる言葉は一緒なのに、
あんなに嫌いだったこの言葉がとても今の私に沁みるのはとても不思議だ。
この言葉は、
周囲の期待に流されず、
自分にとって本当に大切なことを見極めること、
自分の「軸」を持つことの重要性
を改めて自分に言い聞かせてくれる。
母が伝えたかったのは、
自分らしく生きることの大切さ、
周囲に振り回されず自分のペースで歩むことの価値
なのかもしれない。
大嫌いだった言葉が、
社会人としての経験を通じてより深く心に響くようになり、
今では自分に言い聞かせているおまじないのような言葉になった。