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自分で環境を選べない、幼い子ども達のためにできること

昨年、退職代行サービスが大流行りして今年年初にも、退職代行サービスが売れまくり大盛況!というニュースが流れていた。

大人は働く環境を選べる。

では、子どもは…?

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我が家の下の子は0歳クラスから保育園デビューして3年目の今年卒園になる。年少さんからは別の園にお世話になることに。

考えてみたら、親は子どものためにと良い保育園に通わせたいと見学したりママ友から情報収集したり事前に備えるものの、自力でできるのはせいぜい嫌な園を候補から外したり優先順位を調整するくらい。(認可外などの選択肢を除き)

「行ける」ところに行くのが現実だ。 
入ってみてあまり合わない場合に親が転園させるくらいしかできることがない。

子どもは環境を選ぶのはおろか、変えるのだって難しい。

長ければ保育園は6年(うちは3年✖️2園)。
新卒3年以内の若者だって3分の1が辞めるのに乳幼児は押し並べて3から6年ひとつの園に通い続けるのである。

子どもは適応力があるし柔軟ではあるが、これはなかなかすごいことと思ってよいのではないだろうか?

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同じ園に通い続ける前提で、一度入った園で子どもが楽しく通い続けるようにするにはどうしたらいいのだろうか?

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3歳児クラスからの転園の場合だと、オムツは取れていた方がいいかな、とか、服や靴下の着脱は出来た方がいいかな、とか、食事は1人で食べられて理想的にはお箸も使えたらいいかな、カバンに荷物入れたり1人でできた方がいいかな、リュックも一回り大きくして練習が必要かな、とかあれこれ考えてしまう。

できないと周りに迷惑かもしれないし、みんなできるのに自分ができないと行くのが嫌になるかもしれないし…

でも、まだまだ、むりそう。
できたらよいことは山ほどある。

でも、よく考えたらそれだけではない気がしてくる。

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できる限り仕上げていったところで、不確定要素は山ほどある。

保育園のルール、保育園の雰囲気との相性、先生との相性、お友達との相性、子どもに求められるレベル(指示の通り方、行動の速さ、身体能力、言語力、コミュニケーションスキルなど)、周囲のお友達のレベル…

なにが子どもが楽しく感じられない要因になってしまうのかは未知数な場合もあるし、コントロールできないものもある。

保育園も選べないうえに、そこに集まる人たちだって様々だ。苦手な子がいるから行きたくなくなったり、先生が苦手で行きたくなくなったり。みんなでやるお遊戯が嫌になるかもしれないし、活動の中に嫌なものがあるかもしれない。

それでも通い続けることにはなりうる。園を変えてもそうしたことは何度でも起こりうるから。

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そうなると、本人が楽しく園に通うためにできる必要なことはこれかな?と思うことがある。

それは「どんな場所にいても、何があろうと、あなたは、世界でたったひとりの大切な存在だと分かってもらうこと」。

そして、これから先もきっとすばらしい先生やお友達に出会えるよと親が勇気づけること。

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実はこれは上の子が、同じく年少になるタイミングで転園して感じた事だった。

うちの兄弟は同じ012歳用の保育園に通っているのだがこの園は本当に素晴らしいのである。上の子が保育園で先生に受けた愛情、先生が仲立ちしてくれて築けた友達との絆があって、上の子には、「自分は大切にされている」という自信が宿っていたと思う。
(3歳児神話の肝となる、愛着だろうか?)

だから、私と夫は、上の子に、「きっとこれからも、いいお友達と先生に出会える」と言い続けていたし、そう強く信じることができた。

彼は、他の子よりできないことが多かった(今もだけど)。発達の特性ゆえの友達付き合いへの懸念もあった。

ところが、3年✖️2園の6年間保育園に行き渋ることはなかった。小学校でも、うまく行かないことはいくらでもあるものの、またも、周りの人に恵まれて毎日安定して通っている。

理解してくれる大人がいて、認めてくれる友達がいる。

そのことを012歳の園では親が発見して息子に諭していた。そして、年少以降は、親も感知するし息子本人も分かっていて、親子の間でその情報を確かめ合って「本当に、よい友達と先生に出会えてよかったね」という認め合いを今でも日々繰り返している。

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そんなこんなで、上の子も下の子も通った保育園が素晴らしいゆえに「これからもきっと大丈夫!」と私が信じられるし、後ろめたさなく堂々と子どもに言えるのがありがたい。

「うまく行かないことがあっても、あなたは大丈夫」と構えて、親がいちいちオロオロしないことで子どもの情緒も安定するように感じたので、備忘録がてら記しておく。

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