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答えを思考させる”問い返し3点セット”

 今日は、保護者の方からいただいた声でスタートします。

「はむせん先生のクラスってどう?」と娘に聞いたところ、「楽しいよ。でも、ちょっと大変。」と言われました。「大変??」と聞き返したところ、「だって本当に自分で考えることが多いから!」と言っていました。心の中で、「先生、ちゃんと子供に伝わってますよ!」とつぶやきました。親としては、わが子が大人になった時を見越して指導していただいていることに感謝しかありません。

 今、この瞬間が楽しい!という感覚を子供たちに抱いてもらうことは、学級経営上とても大切です。

 一方で、将来社会へ羽ばたいた時に必要となる力を、今この瞬間に養うことも同じくらい大切だと思っています。

 考動クラスづくりは、まさに10年後の子どもたちに向けた投資的な指導がベースとなっています。


 今日は、答えを思考させる”問い返し3点セット”というお話です。

 私は、口癖のように使っている3つの問い返しがあります。

①教師に決定・判断してほしい系の質問をされたとき
 ⇒「○○さんは、どう思う??」

②忘れ物をした・手を出してしまった系のネガティブ報告
 ⇒「次に向けて、何を変える?」

③~していいですか?系の質問全般
 ⇒「~の目的って何かな?」


 何も、特別なことを聞いているわけではありません。

 特別なことと言えば、「答えちゃった方が楽だから!」と妥協してすぐに答えを与えることは絶対にしないということくらいです。
 
 とにかく、児童に選択・判断させること、改善策を考えさせること、目的志向を植え付けることを徹底しています。

 ①と③については、深刻な顔で問い返してしまうと児童にストレスがたまるので、ニコッと笑いながら一緒に考えるスタンスだと効果的です。
 また、自分で考えて行なったことについては、結果はどうあれ全て褒めます。結果は、後からついてきます。まずは、自分の頭で選択・決定したことに価値づけすることが数か月後の自治力に繋がってきます。

 ②については、いつもニコッというわけにはいかないので、真剣な表情が望ましいかもしれません。

 また、児童あるあるで「先生に『いいよ』と言ってほしい質問」というものもあります。
 例えば、掃除の時間の「先生、ここ掃除しますか?」、好きなことしていいよ!という指示に対して「漢字の予習をしていいですか?」などです。

 もちろん「いいよ!」と3文字言えば終わるのですが、私は1文字増やして、「まかせる!」と言います。
 児童が行動に移す前に、ほんの一瞬でいいので自己決定した!という感覚を味わわせたいからです。

 考動クラスをつくる上で教師がすることは、大きくこの2つです。
(1)子供たちが頭を使う環境を整えること
(2)結果ではなく、考動できたこと自体を大いに価値づけしていくこと


 本日もお読みいただき、ありがとうございました。
 次回は、「先回りして失敗を取り除かない」というお話です。




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