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腸閉塞で入院7日目


新しい一年が始まった
新しい時代が始まった
そんなことを感じさせる立春の朝の太陽

昨日便も出た。
お腹の痛みはややあったがよく動くようになってきた。

朝の先生の回診
「便も出たということで、どうですか?経験上胃管を抜いても大丈夫そうですか?」
と、逆に先生に訊ねられる。
大丈夫だと思うと答える。


9時45分
やっと胃管が抜けた
びっちり顔に張り付いたテープを剥がすのが拷問のように痛かった。
髪の毛まで絡みついて髪の毛もそのまま数本もぎ取られた。
「息を吐いてー」
看護師さんの掛け声とともにスーっと抜き取られる管。
鼻水がたらーんと出ている。それをティッシュで拭き取りながら涙も拭き取った。


10時過ぎ、元気のいい若そうな看護師さんがやってきて体拭きのタオルを渡してくれた。
その看護師から
「前に入院した時も担当したことあるよね。
じっと、ベットで横になってたちゃダメよ。ベッドの上でも常に座ってるとか、動いたりする。寝てるのが一番ダメ。早く帰りたいでしょ?敢えて厳しいこというよ。」
と、笑顔をで言われた。
ガツーンと頭をハンマーで叩かれた気分だった。
しかし、全く嫌味を感じない。

確かに
しんどさ、痛さで横になってることが多かった。そうか、座るというだけでも違うのか。
それからは、ベッドの上で座って過ごした。
点滴棒を押しながら廊下も散歩した。



12時過ぎ 何日か振りの口からの水分摂取
お腹は空いていたが、無理せず半分くらい飲んでやめた。
これまでの経験上、腸閉塞を起こしている間、腸は思った以上にダメージを受けている。
急に水分が入ってきただけでもかなりの負担がかかるのだ。

半分でやめて正解だった。
飲んだ直後はやはりお腹が痛んだ。
しばらく横になってお腹を休めた。
食べるリハビリというのもなかなか大変なものなのだ。
それほど腸というものはデリケートなのだ。


今日の立春という日に私は新たに生まれた。
点滴という臍の緒に未だ繋がれたままではあるが、口から始めて飲み物を摂取した。
そして少しずつ人間らしくなっていく。
さあ、今度の新しい人生どう生きるか?
ぐずぐずとまた同じような人生を生きるのか?
それとも楽しく生きるのか?

このベッドの上に反省と後悔は全て置いていこう。

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