災害時による認知バイアス

 私は、心理化学概論で履修した認知バイアスについてもう少し考えてみようと思い、記事を書こうと思います。認知バイアスとは、物事の判断が、直感やこれまでの経験に基づく先入観によって非合理的になる心理現象のことである。認知バイアスは、年を重ねるにつれて、増えていくものです。雷が鳴っているとき、子供の時は、落ちてきたらどうしようと不安でいつも泣いていました。雷が落ちてくることはめったにないと知った今では、雷が鳴っている中、何事もないように外を歩くことができます。
 生きている時間が長ければ長いほど、自分は世界を知っているような気がしてしまうのです。それでは私たちは、認知バイアスに対抗するためにどうすべきなのでしょうか。今回は災害時に焦点を当て考察してみました。
 認知バイアスとは私たちが持つ常識や固定概念、周囲の意見や情報などの要因によって間違った認識や判断を行ってしまうという認知心理学の概念です。しかし、自分の判断のもと行った判断は実際、正しい場合が多いです。情報を直感的に素早く処理できるため、災害時は特に役に立つ場合が多いでしょう。
 ただ、身近で起こる災害は、小さいものが多く、あまり人的被害がないケースがほとんどである。ニュースで見るような大きな災害は自分とは無縁だと思いがちです。
 災害時は、自分が認知バイアスにかかっているかもしれないと考えている余裕はありません。冷静な判断を妨げるために無意識に出てきてしまうからです。そのため、冷静な判断ができるうちから、災害対策を用意しておく必要があります。普段から避難経路を確認したり、非常食を蓄えておいたりなど、非常時に多くの判断をしなくても済むような備えを、今のうちから用意しておくことが重要だといえるでしょう。
 授業内では、他に、ヘイトスピーチに関する動画を見ました。差別が行われている国が多く存在するのは知っていましたが、直接暴言を吐いたり、店の出入りを禁止されるなど、ここまでわかりやすい差別が現在も行われていることに衝撃を受けました。差別発言を行う人々は、自分がもし同じ立場であったらどんなにつらいか想像ができないのだろうかと昔の私なら考えていました。
 しかし、日本は多様な人種がいるわけではありません。私こそ、差別発言を行う人の置かれている立場や心情を理解することはできません。アニメ「進撃の巨人」を見た時、感じました。みんな生きるために必死である。自分や自分の仲間を守るためには、他人を排除してでも戦わなければならない場面がある。
 しかし、そこには情報のすれ違いが常に起こります。敵であるという認識が、警戒心を植え付け、会話することを拒みます。
 差別をなくすためには、お互いがお互いを知る必要があります。お互いを知るためにコミュニケーションをとる機会を設たうえでお互いが持つ認知バイアスを認めて、違う視点で考えることで、偏見や誤解が解け、差別が減るのではないかと考えます。
 

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