【エッセィ】蛙鳴雀躁 No.50
メリークリスマス!
わが家の長男、チャワワンです。
写真を撮るために、ツリーの服を着せたのですが、唸り、歯をむき、噛みつきました。
私のプロフィール写真同様、眉間のしわは、修正しています。ごきげんの顔つきに映っていますが、翌日まで、不機嫌が治りませんでした。触れようとするとギャンギャンわめきます。
ナニ、さらすねん、アホンダラ!
しゃべれるならそう言っているのだと思います。
寒くなると、散歩も嫌がります。ワンワンカーにホカロンを入れているので乗っているときはゴキゲンなのですが、地面におろすとトシのせいか、よろめき、短い脚がもつれます。
心臓のクスリやら犬用のサプリメントやらで、なんとか命脈を保っている現状です。
それでもよく食べる。キモ、肉類、ゆで卵などなど、人間の食べるものを食べさせてはいけないと獣医さんから言われていますが、テーブルのそばに来て、つぶらな瞳でじっと見つめられると、ついつい食べさせてしまいます。
「この目には勝てん」「好きなもん食べて、死んでも、しゃあないやん」「ほんま、ほんま」「カリカリだけ食べてられへんもんな」と家族で言い合います。
ちなみに、整腸剤のビオフェルミンも一日に一錠、必ず、服用させています。
からだに良いことと、悪いことを同時にしていますが、これでいいのか、わるいのか。
七歳半でウチにきたときの体重より大幅に増えて、尖った顔が丸顔になり、脚が一層、短くなりました。重い体重を支えられない。
ヨロヨロヨタヨタと歩く姿は、おのが姿を見るようです。
近ごろは、タカラヅカのチケットを予約するとき、二ヵ月先まで足腰が立っているかどうかが気になる。
そう言いつつ予約せずにはいられない。ヅカトモが、三番手の子のファンクラブに入ったと聞くと、彼女にチケットを頼まずにはいられない。
その子がトップスターになるまで生きているかどうかもわからんのにと思いつつ、いつか二番手になり、トップになる晴れ姿を見たいと思う。
観劇しても、たいてい芝居が気に入らず、ボロクソにコキおろすのに、それでも見たい。現実に存在しないイケメンを拝みたい。儚げで、麗しい。
チャワワンとタカラヅカは別物だけれど、愛さずにいられない。
厭きない。