見出し画像

【エッセイ】蛙鳴雀躁 No.8

『HiGH&LOW THE戦国』ネット配信視聴。

 戦国時代を背景に架空の3つの国の攻防を描いた作品なので、チャンバラ満載。ピストルで撃ち合うより、白く光る刀で斬り合うほうが、ダントツにおもしろい。
 身体能力の高い男性陣に混じって、マイティ(水美舞斗様)もセオッチ(瀬尾ゆりあ様)も引けをとらずに殺陣をこなしていることにまず感心。現役なので当然、2人ともイケメンでした。

 マイティは男同士のロマンスもあったりして、ちょっとどきどき。
相手役の男優の「男同士が見つめ合う、性をも超越した未来を手にしたい」と言うような台詞があって、思わず、「もうなってるデ」と言ってしまいました。

 童顔の主役の腹心の部下となるセオッチは、戦いを望まない優柔不断な主人に、「この時代に生まれた運命を受け入れろ」と、喝をいれます。いやあ、男らしいわぁ。惚れちゃいます。
 もうひと組の主従は、ややイッチャッテル主人と忠義をつくす部下の設定。この主人役のRIKUさん、歌がむちゃくちゃ上手い。聞き惚れました。

 休憩なしの約2時間半。千秋楽なので、もう30分間、あいさつに歌にダンスと盛りだくさん。RIKUさんが星組の歌とも言っていい『星を継ぐ者』を歌ってくださり、これも大感激。マイティとセオッチは、LDH所属アーティストの方々とダンスを披露。ウレシ涙しかありません。

 宝塚退団後の男役さんは、あっという間に女性化します。それが自然なのですから、がっかりしてはいけないのだとわかっているのですが、きょうのマイティやセオッチのように凛凛しく美しい男役を貫けないものでしょうか?

 性を超えて、女性が男性を演じられる日が来ないものか。ちなみに、TV放送のオペラで2度ほど、女性が男性を演じているのを観た記憶があります。
 生きている間に、男役女優が、男優を顔色なからしめるミュージカルを観たいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?