朝の風景
1時間間違えた。
今日は、本当は9時半から勤務だったのに、何を思ったのか8時半に出勤していた。ただでさえ昨日は飲み散らかして寝るのが遅かったのだから、もっと寝ていられたのにあほすぎる。
他の人たちは皆出払っていて、部屋には私しかいない。エアコンのファンと時計の音が時折聞こえるくらいで、部屋はひっそりとしている。どこか暖かさを保っているのは、多分カーテンを全開にした窓から注ぐ日の光だろう。
さっきまで人のいた気配を纏いながらも誰もいない空間が、結構好きかもしれない。暖かさと寂しさとが同居する空間。不思議と心が落ち着く。
目を閉じて耳を澄ます。カチッカチッコツッカチッ。古い時計だからか、たまに針を振り切れないような、半端な音が混じる。急がず存分に振り切ればいいのに。
あと十五分もすれば授業が始まる、ようやく仕事の時間だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?