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#毎週ショートショートnote 誘惑銀杏花魁編

江戸は元禄 浅草寺裏の吉原に当代きっての美貌と噂の花魁がおりました。

その名は『銀杏』

なんでも 城の普請を将軍様に報告することが遅れ 謀反の疑いをかけられお取り潰しとなった 大名家の姫君であるとか 大君の落とし子であるとか

噂は噂を呼んで ひと目見たさに

 連日黒だかりの人が吉原に詰めかけました。

一方の銀杏は憂いをまとい 物憂げに映れゆく雲を眺めながら 深い溜息をつくばかりです。

夕霧楼で一番のご贔屓である成羽屋の大旦那が心配して 銀杏をかごに乗せて吉原から連れだし 物見遊山に出掛けました。銀杏は吉原にいた時とはうって変わり 頬はうっすらと高揚し桜の花が開いたかのように美しく輝き始めました。善福寺の前にさしかかった時です

銀杏は顔を上げ 籠かきに

「止めてくんなんし」

「主さん ありがとうござりんした」

と言って 寺の階段を駆け上がって行きました。

大旦那は慌てて後を追いましたが

あろうことか 銀杏は忽然と姿を消してしまったのです。寺の境内には 親鸞聖人が地にさした杖から成長したと伝えられた(杖銀杏)の大銀杏が生きを飲む程の気迫で迫ってきました。

(杖銀杏は雄木 銀杏は雌木)

一つになることがもはや定めの赤い糸
わたしゃあんたと添い遂げやんす


江戸の噂では 誘惑銀杏として

善福寺の杖銀杏は有名になったとゆうことです。

知らんけど😘

たはらかにさん またまた字数オーバー😅 ショートに出来ないムーママを自分でペンペンしてます😤


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