#毎週ショートショートnote 非情怪談 ヨーダ婆さんの下宿屋その二
東京の根津にある古びたたばこ屋の二階に引っ越してきて早二ヶ月が経とうとしていた。ヨーダ婆さんのほうきの先で天井をコツコツと叩く合図で 恭兵ともう一人の住人は階下へ、 ちゃぶ台を三人で囲み夕餉を共にする。婆さんが言うには もう一人の住人は孫で
東京藝大の油絵科に見事入ったのは良いが1週間で大学に行かなくなり、家で引きこもっているのを 見かねた婆さんの娘が 母親(ヨーダ)に相談して それ以来預かっているそうだ。婆さんはまだ大学に在籍していると思い込んでいるが どう見ても 四十は越えている ヨーダ婆さん思い込みが激しいのである。
ヨーダの作るおかずは基本茶色だ、 昆布締め 野菜の煮付け 煮っ転がし全て醤油がらい
恭兵は真夜中に喉が渇き そろりそろりと階段を降りて手洗い場に向かった
ついでに用を足そうと便所の戸を開けると
そこには…
ひっひぇーーー ヨーダ婆ばぁーがーー
いたーーー!
恭兵はその格好にたじろいだ
ピンクのネグリジェーに頭にはカールのロットを巻きその上にはメッシュのあみを被っていた。
まさにヨーダが妖怪化している
「で、でんきぐらい つ、付けてくださいよ」そう言いかけると
ヨーダ、歯の無い顔でニタリと笑い
「み、た、わ、ねぇ~」
恭兵は震えなが非常(非情)階段(怪談)を上っていった
翌日 恭兵は夜の用足しのために尿瓶を買いに行ったのであった。
またしても つづくってか!
ヨーダ婆さんの続きが見たいとの数少ないご意見に再び登場致しました~。💗
初登場は(2㎝アパートメント)からです😅