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オオカミさんとウサギさん【大人の絵本】
あるところに優しいオオカミさんがいました。オオカミさんはウサギさんと仲良くなりたかったけれど、ウサギさんが怖がってしまうと思って、遠くから見ていました。
ある時、ウサギさんが家族とはぐれてしまいひとりぼっちになってしまいました。ご飯が食べれなくて困っていると、オオカミさんが代わりにご飯をくれました。そしてオオカミさんが優しいと知ったウサギさんはオオカミさんと仲良くなりました。
大きくなってもずっと二匹で一緒です。
そんな時、地震が起こってオオカミさんとウサギさんは崖の下に落ちてしまいました。オオカミさんは足に怪我をしただけでしたが、ウサギさんは動けなくなってしまいました。オオカミさんはウサギさんを助けようとするけれど、ウサギさんは泣きそうになりながら言います。
「わたしはもうすぐ死んでしまう。もしオオカミさんがわたしを食べてくれたら、わたしはオオカミさんの力になって役に立てる。だからどうか、わたしを食べて」
オオカミさんは「嫌だ!」と言いますが、ウサギさんは死んでしまいました。
するとお腹を空かせたライオンさんがひょっこり出てきて言います。
「おれはお腹が空いている。食べないならそいつをよこせ!」
オオカミさんはライオンさんにウサギさんを取られたくなくて、泣きながらウサギさんを急いで食べました。怒ったライオンさんがオオカミさんを襲いますが、ウサギさんを食べたオオカミさんはものすごい力でライオンさんを追い払いました。
ウサギさんありがとう。
オオカミさんは心の中でそう思いましたとさ、めでたしめでたし。
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一色邸の子ども人格、ちさきちゃんが書いたお話を雪音が少し整えて公開しております。(漢字、文末のみ変換。本文はそのまま)
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【雪音】