「残業は美学」に抗うには
残業している人には頭が上がらない、という気持ちをどうにかしたい。
残業している人は、自分を犠牲にして、組織のため、公共の福祉のために働いている、ような顔をしている。
中には、残業代が欲しいから残ってチンタラ仕事をしている人も、意外とたくさんいると思うが。
仕事を捌く能力が低いため、定時に帰ることができないパターンもあるとは思う。
私はみんなより早く帰る時、申し訳ない、という気持ちになってしまう。でも、ちゃんと働いて、自分の仕事を終わらせて、決められた時間に帰るのだから、本当は堂々としていればいいのだ。
むしろ、残業して、残業代をいただく人の方が、余分にお給料いただいて、すみませんと思うべきなんじゃないかと思う。
それなのに、早く帰る時、申し訳ないと思うのは、「残業は美学」の精神にやられているからだろうなぁ。
心地よくない。
残業して偉そうにするなよ、が本心なのに、先に帰ってすみません、と表情や態度に現さなければ居心地の悪い雰囲気が。
残業してる人は、少なからず、残業して組織のため、公共の福祉のために自分を犠牲にしていることに酔っているんじゃないかなぁ。こんなに頑張っている自分、すごい!と。確かにすごいと思う。身体も心もクタクタだろうのに、何時間も座り続けて我慢して。
本当は残業する人も、しない人もお互いに尊重できたらいいのだろうな。自分の選択で定時に帰るのもよし、残業するもよし、個人の自由だ、という雰囲気があれば、後ろめたさは感じなくて済むように思う。好きで仕事をしていないことを前提に考えるから、先に帰るのを後ろめたく思ってしまうけど、自分の選択で好きで残業している人もいると思えば、堂々早く帰ることができる。
いくら仕事は生活のためと割り切っていたとしても、私は平日を死んだようには生きたくない。平日も休日も全て私の人生の一部だ。平日を放棄して、休日のためだけに生きるのは、虚しく思える。
自分の人生を自分の責任で生きよう。したくもない残業はしない。残業は、残業したいときだけする。私の選択で。