課題

自分にとって、環境が大きく変化したのはやはり今年の春大学生になったことだろう。多くの人はそうだろうが、ぼくも大学生になる前は高校生だった。大学受験を控えた高校三年生だった。主観になってしまうかもしれないが、この時のぼくは追い詰められていた。いや、当時の模試の判定や、診断書、友人からのLINEなどを見ると客観的に見ても僕が追い詰められていたことがわかる。第一志望に行けなければ望むように生きることはできない、望むように生きられなければ生きることはできない、と思っていた。

そして、ぼくにとってこの大学は第一志望ではなかった。もしこれが公開されるのだとしたら、岡山理科大学を第一志望として入学された人には不快な思いをさせてしまっているかもしれないが、勘違いしないでほしい。ぼくの第一志望が岡山理科大学でなかったということと、岡山理科大学がよい大学であること(少なくともぼくはそう思って併願校を設定したこと)は矛盾しない。

とはいえ、大学生になった後すぐは複雑な感情を抱いていたこともまた事実である。ぼくの苦しみは頑張ったのに報われなかった悲しさではなく、頑張れなかった後悔だった。不完全燃焼だということも相まってぼくは複雑な気持ちで入学式に行った。雨だった。悉くついてないなあと思った。でも、授業が始まっていくうちに(もともと動物関係という軸はぶらすことなく大学選びをしていたのもあって)面白い先生、いままでには出会ったことのない友達、かわいいヌートリアなどに出会い、たとえその時点での望みが完璧なかたちで実現されなくても、人間は幸せに生きる道を選ぶことができるのだと気づけた。遅すぎる気づきである。

ぼくは良い経験ができたと思う。夢をかなえようと努力することは素晴らしいけれど、敗北の味が案外おいしいこともあると知れた。
でもぼくは後期から休学して別の大学を目指す。冒頭からずっと言っていた第一志望である、某大学獣医学部。 おまえ言ってること矛盾してるじゃん、と思われるかもしれないが、今のぼくは「臨んだように生きられないなら死んでんのと同じだ」などとは思っていない。理大での生活は楽しいが、ただやりたいことの方向性が違うなと思って伴侶動物のことが学べる大学に行こうと思っただけだ。だから別に大学名には全く固執していないし、勉強を頑張るのは前提として、もしこれで受からなくても死ぬわけじゃないことをぼくはもう知っている。これは回り道かもしれないが、必要な回り道だったと思う。

仮面浪人をしている大学の課題で書いたものです。決意表明やね

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