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漫画感想:推しの子に続く

本文に入る前に国語の時間だ。

推しの子に続く となると、自分も推しの子に続くような面白いもの書くぜ!イエイ!

と、取れなくもない。しかし、そういう意味ではない。そのくらいのこと言い切ってみたいがそういう意味ではない。昨日の文章に続くという意味です。

チーン……

せっかく推しの子を読んだのに、具体的な部分に触れてなかったのがなんか良くなかったなと思って、ペルソナがどうと言ったところを踏まえて、何がペルソナなんかという部分について今日は書こうかと思う。

現在のアニメの放映は、東ブレの演劇の部分をやっておりますが、その前の部分で、恋愛リアリティショーというバラエティショーがあるのです。ここが面白かった。

誰が一番おもろかったかというと、鷲見すみゆきちゃん すげえあざとい人なんですよ。恋愛リアリティショーはシナリオのないバラエティで、出演者は毎週みんなで集まって一定時間を過ごすだけですが、その中から友情芽生えるあり、恋愛芽生えるありの番組、だそうです。

すげー、本当にあったら見たくねぇ。(私はバラエティが苦手な人間)

ま、それはおいといて、バラエティだから別に役を演じる必要はないのですが、でも、おもろない盛らないまんまの自分でメンバーと会話したり、また、カメラ前で行動しても人気が取れないのですよ。恋愛したくてここへきてるわけではなくて、みんな、顔を売りたくてバラエティに出演しているのよ。仕事なのね。仕事。

ここで言いたいのはさ、10代の時ってみんな別に芸能人だろうがなかろうが、集団でいるときに わざとらしかったなー ということです。わざとらしくってギクシャクしてたなと。

なんつうのかな、こんなこと言ったらどう思われるんだろう、とか、髪型や洋服や表情に至るまで、めっちゃ、気にしてたし、自分を作ってたし、演じてたよなってやつよ。

この演じるが ペルソナ ってことです。周りの人にうまく受け入れてもらうために努力して人気者になるための仮面を被るわけ。

で、ゆきちゃんの話だ。私の話はどうでもいい。この人のあざとさは教科書に載せて授業で教えるべきだ。そして、国民の中にユキちゃん的ながち器用な女子が増えれば良いと思う。

ゆきちゃんの登場はこうだ。
わたし、事務所の売れっ子先輩の陰にいる日陰ものなんです。いいなと思う仕事全部取られちゃうんです。

日陰者アピールから入る。モテたい時にこれはなかなかのスキルである。わかりにくいので肝心なところでモテない人の例と比較して説明しよう。

例えば美人が、みんなの前でわたしモテるんですアピールをして太陽の光を発散する、そうするとどうなるか?(わたし = 女子 で話を進める) いいな と思った男子同士で牽制し合いつつ、獲物を狩ろうと思い、俺がボス山の猿だ的な闘争が始まる。

ウホホホホほ

自分に自信がある女子はこの猿山の戦いを高みの見物したいのである。そして、ちょっと古いが竹内まりやのけんかをやめてを歌いたいのである。しかしだな、今は令和だ、昭和ではない。こんなことしたら高い確率でこうなる。

めんどくさ……
男子はこう思う。そして

「どうぞ」
「あ、どうぞ、どうぞ」

譲り合う。

「どーもー」

男らしく戦った末でのゲットではなく、冷静に譲り合った上でのラストの男がお前さんの好みじゃなかったらどうすんねんっ!

チェーンジ!

自分に自信のある女性なら、これをやって、猿山事件を起こすために狩場をどんどん動かしてゆくのであろう。ご苦労なことである。しかし、令和の男子キラーはこんなんじゃないのである。

どうしても猿山でないといけない女子以外の人、ここ、マーカーだ。男はな、自分に自信なさげな女の子の方が好きなんだよ。かわいいのに自信なさげで、でも頑張っている子が好きだ。だから、ゆきちゃんは全然自分って可愛いしいけてると知ってるくせに、事務所の先輩が、的な発言をするわけ。

そしてもう一つ、非猿山女子のために教えてあげよう。ナイフはな、みんなが見ているところで振り回すな。ナイフを刺すのは1対1の時だけだ。1人の良さげな男子をターゲットとして、その人だけに 自信なさげな自分をアピール(ナイフで刺す)するわけ。もちろんこれは複数の男子にしてもいい。但し、それぞれ1対1になれる場面を見つけることと、あなただから言う、他の人にはこんなこと言ってない と言外に匂わせるのである。

ちなみに、魚釣りで言えば、この複数の男子に思わせぶりな言動を振り撒いたのは 撒き餌 の段階である。冷静なハンターならまず

①取捨選択 →対象にならない魚をターゲットから外す
②撒き餌  →絞った 単体 あるいは 複数の個体に 餌を撒く

こうなる。

……

あんた、どんだけ性格悪いんですかと言わんでもらいたい。多分こういうことなんだろうなとわかるだけで、実生活でつうか自分のために使ったことはない。神に誓っていう。

ちなみに大事な授業が流れてはいけないのでゆきちゃんのセリフを元にポイントをおさらいしよう。

1)事務所の先輩が仕事を持っていくから年中暇
2)自分も足掻きたいからガチ恋の仕事受けました
3)今まで仕事ばっかで恋愛したことない

1)日陰アピール 2)健気アピール 3)純白アピール

何が嘘で何が嘘じゃねえのか知らんが、間違いなく狙った発言である。そして、次だ。そういえばこの番組、前回では番組の最後にキスしたんだよという発言があり、そんな流れになったらどうしようとなり、コミックからその後のセリフをそのまま抜粋しましょう。

いい子がいるか心配だったけど、わたし、君にならキスできるかも
(推しの子 より抜粋 by 鷲見すみゆき)

この発言にどういう意味があるかというと、一次選考、通過の通知です。

チーン

自信のある猿山ボス系女子は男子が言ってきたらそれからどうするか考える。しかし、猿山ボス系にはできない技がある。男子に言わせる技である。どうして猿山ボス系女子はそれができないのか?簡単である。別に自分から言わなくても言われるし、言わせなくても言われるからだ。必要がないのである。

しかし、ここで、私はこう言いたい!
自分の好みでない男から言われても、そんなもん、何の足しにもならんのじゃー!金魚の餌にもならんわ!

こういう、私は猿山ボスだから という女子は、いざとなると撒き餌女子にいいところを持ってかれるのである。あぐらをかいているとやばいぞと。

バリバリの美人系に意外と多いのですが、鉄壁の鎧で全くの隙がない人がいる。よほどの勇者じゃないと挑めないラスボスです。あなた。せめてどこがダンジョンの入り口なのか標識を立ててください!

それに比べて撒き餌女子は恐ろしい。お前は一次選考通過だと通知を渡して回るのだからな。

男子は猿山のボスであると信じている女子に口を酸っぱくして言いたい!大抵の男子は女子が思うより臆病な生き物である。この道を進んでいってもとりあえず殺されはしないというサインを見せないと、いくらあなたが魅力的でも前に進めないんですっ!

えっと、また脇にずれてしまったので、ここで我らが師匠ゆきちゃんがその後にどんなあざとい行動を取ったかを見ていきましょう。

いい子がいるか心配だったけど、わたし、君にならキスできるかも

こう言われてアクアが動揺して顔を上げると、ゆきちゃん、後ろといいます。顔を上げるな、カメラが撮ってるぞと。……つまり、撒き餌を撒きつつ、ちゃんと芸能活動もしてたわけ。ここはきっと使われるよ、とニコニコする。
どうよ。わたし、恋愛なんてしたことないし、ちょっと怖い、なんて自分から言う女子が、恋愛慣れしていないわけがないでござんす。むしろ、男を手玉に取るのはこう言う女子である。

からの、

家に帰ると兄の付き合う人はわたしが決めると宣うルビー、選んだのは我が師匠ゆきちゃん この子はきっと純粋でいい子だよ だって。な、女はな、日陰アピールと努力アピールと純白アピールが最強なんだって。ボス山猿アピールすると、余計な敵を作るんだよ。ギャラリーの女子の応援もつけられるのさ。

そして、我らが師匠ゆきちゃんの快進撃は続く。

わたし、ガチ恋やめたいの。学校で男子にからかわれちゃって
ええ、続けようよとみんなに囲まれる。

④弱音を吐く

そして、カメラが回っていない時

「ほんとにやめるの?」
「え、やめれないでしょ?契約あるのに」

チーン……

そして、こんなゆき師匠はアクア君に下記のように言われてます。

「思ったより恋リアにやらせはないぞ。一部の人間(ゆき師匠)はあからさまにやってるけど」

ですよねぇ。しかし、テレビの世界じゃなくて一般の社会でもたまにこのくらいの強者いますけどね。さらにアクア君のセリフを続けます。

アクア:想像してたよりやらせが少ない。そして思ったよりも各々の人間性をそのまま映す構成になってる
ルビー:考え込んでどしたの?やらせが少ないのはいいことじゃない?
アクア:観てる側からしたらそうだろうけど。嘘は身を守る最大の手段でもあるから

アクア君ってすごくクレバーなんですよね。聡明、聡明。私なんかも実生活で槍を食らわないようにアホなふりをしていて、そして、アホなふりを長くしてきたせいで、本当にちょっとアホになりましたが、むしろもともとアホだったのかもしれませんが、「このアホ!」と誰かに言われても、別にあたし、ホントはアホじゃないし。つうかアホにアホっていう方がアホなんだよ、アーホと心の中で思ってじぇんじぇん気になりません。
他にもいろんなパターンがあると思うけど、嘘で身を固めて自分の弱みは人前に晒さないのがセオリーです。

そして、ガチ恋は 我が師匠ゆきちゃん争奪戦を中心に展開。特に顔を売りたいわけでもないアクア君は隅っこで楽をする。ところがここで美人なのだけど要領の悪いあかねちゃんがやらかしちゃうんですね。

そして、ここで エゴサ という言葉が出てくる。これ、自分で自分のことをサーチすることですね。アイドルの9割はエゴサをしているという言葉が出て組んだけど、私も投稿をしているからわかる。1日に何度も何度も確認しちゃう。病気です。

アイドルはエゴサに取り憑かれてるけど、自分自身が商品なので、このエゴサで酷いこと書かれてると心にダイレクトにダメージを負ってしまうのだね。

大事なのは、ネットとの適度な距離感だと思う。それと、リアルの自分と仮想の自分の二つの自分に自分自身がなれることじゃないかなぁ。

劇団出身のあかねちゃんは、あかねちゃん自身を売るというよりは劇団を背負って番組に出てて、自分の露出を上げるのはガチで仕事なんですね。根が真面目なだけに、ゆき師匠の狙ってるノブくんに横から攻める。もちろん、カメラに映りたいだけで、ノブくんが好きなわけでもなんでもないわけ。そして視聴者にブーイングを喰らう。悪女ムーブを選んで目立てばいいと裏では番組スタッフにヒントもらってるのね。

すると、裏では仲のいいゆきちゃんとあかねちゃんですが、ゆきちゃんとしてもこれは仕事ですから、わたしがやっぱり一番目立つわよっと宣戦布告をし、横から取ろうとするあかねちゃんから取り返し、そこで焦ったあかねちゃんがゆきちゃんを引っ掻いちゃう。

カメラがここで止まり、カメラが回っていないところですぐに仲直りをするのだけど、番組スタッフはね、盛り上がればいいわけ。だから、仲直りは撮らないし、それは流さないのよ。

これが、カットされて角度をつけられた映像。これが編集というやつでしょう。そして、炎上すると。

書いてる人は相手が誰でもいいんですよね。みんな一斉に こいつを叩こう みたいなきっかけがあれば、誰だってこのパッシングに合うのだと思います。ネット社会って実は便利でもあるけど、こういう部分は不便な世の中になりましたねぇ。ネットがなければ、部屋に閉じ籠るとか家に閉じ籠るとかして仕舞えば安全で忘れられたのだから。

ただね、今だって安全に忘れることはしようと思えばできる。見なきゃいいんだから。あるいは見てしまっても、気にしなければいい。

ところが、芸能人はそうも言ってられないだろうな。評判が命だものね。

で、あかねちゃん、自殺未遂してしまうのよ。その後、本当かどうか知りませんが作中で恋愛リアリティショーは世界であるが、自殺者を出しているという記述が出てくんのよね。

なんだかなー。

そして、自分の頭にはふっと とあるアニメのキャラが浮かんでくる。もしも、もしもである、将来私に炎上的なことがあってとっても大変な立場に立ったら、ムスカ大佐になったつもりで乗り切ろうと思う。ムスカならきっと何を言われてもゴミのようだだと思ったろう。アチキとはかなり違うタイプの人間だが、この際、一時的にムスカになって乗り切ろう。コードネームはムスカだ。

これだけで あ、あれのことだな とわかる皆様、なかなかのジブリファンですね。

そして、アクア君、怒る。炎上であっても数字が上がれば放置する番組側と好き勝手いう輩に怒りました。で、自殺未遂のネタを新聞に流すのですよ。番組とは別のサイドで狼煙をあげて、そして、番組には任せずに自分でカメラを持って自分たちの映像を撮って流すんですね。番組のプロ目線に対して素人目線の番組を仕掛けるわけだ。

ここでもともとYouTuberのメムが、面白いことを言ってます。
炎上が起こっている時、でも、発言している人はまだ一部の人間だけで、ただ沈黙しながら見守っている大多数のサイレントマジョリティがいると。
炎上という魔女裁判のようなイベントは、無責任に故人を痛めつけますが、私なんかやまた他の多くの人間の立ち位置はこのサイレントマジョリティなんです。自分は文章を発信している人ですが、魔女裁判のようなことをするためにネットの中を駆け巡る人ではありません。
しかしね、そんなサイレントマジョリティも自殺未遂したとか何か大きな事件が起こってくると流石に黙っていられなくなってくるんですよ。
そういう時に 共感性の高い意見 をぶつければ 世の中の意見を上書きできるというのです。

なんかすごく長くなっちゃったし、夜中になっちゃった。
こうやって書きながら、なんか難しい社会になっちゃったなぁと思いつつ、ただね、時代は変化するから無視できないのだろうなとも思います。

とりあえずよくわからないけど、やっぱムスカかなと思う。ムスカの名台詞を眺めながら、来る日に備えよう。
それではみなさま おやすみなさいませ。<(_ _)>
汪海妹
2024.08.13































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