汪海妹

2020年より魔法のIランドと小説家になろうに小説とエッセイを投稿しています。子供の頃から体質的に人間心理に非常に敏感で人生の前半を苦労して生き、その体験をもとに作品を綴っています。私より若い私と似た誰かへ届くことを願ってます!^^

汪海妹

2020年より魔法のIランドと小説家になろうに小説とエッセイを投稿しています。子供の頃から体質的に人間心理に非常に敏感で人生の前半を苦労して生き、その体験をもとに作品を綴っています。私より若い私と似た誰かへ届くことを願ってます!^^

マガジン

  • 結婚育児家族について

    育児や家族の笑い話や嫁姑戦争からの育児にもしかしたら役立つかもしれない話

  • 私なりに書き方の進め

    文章の書き方について書かれている人は多いので、あくまで私なりの一風変わった書き方のススメです。

  • 小説・詩

    魔法のIランド、小説家になろうには既に書いた小説がありますが、こちらには私小説風の短編や詩を不定期であげられたらと思っています。

  • 仕事の話

    部下と上司のどうしてこうなっちゃうんだろう劇場。蒟蒻人間である自分が語る、その時、蒟蒻女は見た!シリーズ。……一風変わった仕事での人間関係論です。

  • 海外生活について

    このまま行くと日本で暮らした年数より中国で暮らした年数の方が長くなってしまう立場として、せっかくだから国際的感覚で物申す。日本人でもなく中国人でもないほにゃらら人です。

最近の記事

殴られても怖くない

近くのモールを歩いていてどこぞの美術の塾で子供達が描いたのであろう絵を見かけた。子供達が一生懸命描いた絵は、うまいとか下手とかは関係なく好きだ。中国人の子供も漫画を描くのが好きなんだなと思いながらしばし足を止め、パチリと撮った。 しかし、今日は絵の話ではない。扉写真にしたので一言触れただけだ。今日は息子の空手の話である。 小学校低学年から中学年にかけてはフェンシングをやっていた息子。コロナを機にやめたというかなんというか。空手を始めたのは去年です。この前ふと聞いてみた。

    • 短編小説:護身術_2021.05.23

       これは神谷和華が中等部の学生だった頃の話である。 「この通り、お母さん、お願い」  母娘でテーブルに向かい合い、娘は両手を合わせて頭を下げている。 「……」  何もいえずに娘から渡されたIPADの画面をつくづくと眺める麗子さん。  向こうのリビングでは、秀斗君がテレビにスイッチを繋いでゲームを楽しんでます。 「お花やお茶や……」 「うん」 「ピアノやバイオリンではなくて」 「はい」 「ええっと、お習字や、お料理や」  まだ出てくるかと思いながら母親の口元を眺める

      • 漫画感想:|怪物《けもの》事変

        現在22巻まで出ていてまだ完結していない漫画です。以前アニメになりまして、その時に見ました。面白かったなと思っていて先が気になっていた。 あらすじは、発行者による作品情報をコピペ↓ 田舎の静かな村で、家畜が次々と変死するという奇妙な事件が起きておりました。事件解決のために東京から呼ばれた「隠神」という派手な格好の男。調査の途中で男は、村に住む「泥田坊」と呼ばれる不思議な雰囲気の少年と出会うのでございます。数奇なる怪物物語、これより始まり始まりーー。 いや、これだけだとよく

        • 私なりに書き方の進め22:ヌケ感

          ヌケ感とは、本来、洋服の着こなし等に使う言葉なのだが、これ、エッセイ等の文章にも言えることだよなと思い、本日はここにしたためる。 ヌケ感とは、肩の力が抜けている、ということである。 真面目な問題について切々と訴えたり、小説のシリアスな場面を書いている時なぞは、この ヌケ感 は不要。むしろ邪魔。 ただ、随筆には これがあるといいのではないかなと思う。 毎日、仕事をしていると、疲れているので余暇には軽やかな気分でいたい。こういう時に、わたしは、わたしはと自己主張してくる文

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        • 結婚育児家族について
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          短編小説:木漏れ日のおまけ_2021.05.21

          この短編小説は、長編:木漏れ日のおまけ です。  汪海妹  神谷和華、8歳、生まれて初めて失恋しました。 「おい、和華、いい加減その曲がったへそをまっすぐに直せ。遅刻する」 「嫌だ」 「お父さん、スピーチ頼まれてるし、遅れるわけいかないんだって」 「行かない。置いてって」  8歳の娘を1人で家に置いていけるわけがない。  和華ちゃんの部屋の入り口で小さな男の子抱っこしながら様子を覗いている麗子さん。今日はみんな正装してる。ちっちゃな男の子まで、ネクタイしめてます。  困

          短編小説:木漏れ日のおまけ_2021.05.21

          ミュシャのスケッチ

          中学生くらいの頃から、ミュシャの絵が好きでした。商業デザイナーとしてポスターとかパッケージデザインを手がけることの多かったミュシャのタバコのポスターであるJOBという絵が好きで、ポストカードを壁に貼っていた。 あの頃は商業デザインというものに興味を持っていました。自分なりの解釈でいくと商業デザインというものは1点もののオートクチュールではなくて、大量に生産されるアートです。印刷されて配られていくものだから、その画はある程度簡略化、されなければならない。 線をまとめるとでも

          ミュシャのスケッチ

          空気よみます。そのに。

          スタバに来ると、コーヒーが来るまでの短い時間で絵を描きます。今日も描こうと思ってノートを開いたら、他の人の絵が見つかり写真を撮りました。そうこうしているうちに頼んだものが来てしまい、今日は絵を描けませんでした。 損をしたような気が、ほんの少しだけしたような気がするが、まぁ、いいか。ちなみに勝手に掲載したが、ご本人から文句が来る可能性はかなり低いと思う。深圳のとある中国人の方がスタバで描いた絵が、日本のnoteで公開されてますからね。 本日は、先日書いた空気よみますの続きで

          空気よみます。そのに。

          短編小説:白銀_2021.05.12

           この短編は、私の書いたゆきの中のあかり③の最後で、塔子さんと秀樹さんが再会した後に続くエピソードです。  ゆきの中のあかり③ と 旅の終わりと始まりの間に置かれる話です。  ひさびさに自分でゆきの中のあかり①②③を読み直して、2人に会いたくなりました。  塔子さんの元気と勇気をわけてもらおうというわけです。  本当は人は自分で思うよりもっと強いものなのだと思う。人の力はきっと、自分のためにではなくて、誰かのために頑張るときにより、力を発揮するものではないでしょうか。

          短編小説:白銀_2021.05.12

          元気が出ることば

          ポジティブなタイトルにつられてポチッと開いてしまったみなさん。すみません。くだらない話なんです。 見た目は普通の人間でして、私は平凡な人です。しかし、頭の中では毎日妄想が湧いています。そして、不思議な漫画の擬音のようなものを流して生活している。 例えば ウッホウッホ (ね、くだらない話だって言ったでしょ?) どんな時に使うかというと、例えば食べ物を目の前にした時、ウッホウッホと頭の中で言いながら食べ始めると、自分が強くなった気がする。くれぐれも手づかみで食べないよう

          元気が出ることば

          後ろからついていくのが好きだった

          息子が歩き始めた頃、主人と3人で散歩をする時、私は二人の後ろからついていくのが好きだった。よちよちと歩く息子と主人を少し離れたところから映画を見るように眺めるのが好きだった。 よちよち歩きの子供は必ずすぐに親に向けて両手を伸ばす。主人が息子を拾って、抱き上げると息子が小さなおもちゃのような手でしっかりと主人に抱きつく。 その画を今でもずっと忘れない。ぎゅっとしがみつき、ピッタリと父親にくっつき、これでもかというほどにほっとしている息子の様子が、そのおもちゃのような手も、柔

          後ろからついていくのが好きだった

          短編小説:犬を飼う_2021.03.31

          月城道隆 本編はスカートに続く短編です。  僕がそれを連れて帰ると、妻は目を丸くした。 「え、犬?」 「だめ?」 「いや、だめではないけど……」 「折角一軒家に住んでるんだからさ」  驚いた顔のまま、僕の腕の中のこいつを眺めている。 「家の中で飼いたいんだけど」 「ええ?」  眉間に皺を寄せる。でも、嫌だと言っても押し通すつもりだった。家の中で飼わないと意味がないから。  くぅ〜ん  腕の中で子犬が鳴いた。柴犬。妻がその声を聞いて、顔を緩めた。 「お腹が減って

          短編小説:犬を飼う_2021.03.31

          空気よみます。

          我が夫婦は時々、仕事の合間に気を抜きたくなると自分のスマホで息子の写真を見る。そして、家族4人のグルチャに写真を送る。息子が中心の家族写真である。みんなでシェアする。それを見て、自分も小休憩をする。ほのぼのと幸せである。子供がスクスクと大きくなってきているのを見るのはほのぼのとする。 それで、調子にのってそれを転送した。我が父と姉に送った。親戚である。向こうもよく意味もなく写真を送ってくるから良いのだ。挨拶みたいなもんだ。 で、勢い余ってさらに日本の友達に送りそうになった

          空気よみます。

          短編小説:僕は無気力に生きている_2024.11.02

          とある日に美術展へ出かけて、画家が自分の心の中にある母親を描いているのを目の当たりにした。言葉だけでこういうと意味が伝わらないが、それは、大きな蜘蛛だったのである。蜘蛛のオブジェを母と呼ぶ、画家の心情に少し思い馳せてから美術館を後にした。 幼い頃、自分は東北の寒村に住んでいた。冬、学校から帰ると、玄関は時折冷たくしっかりと閉ざされていた。 家もあり親もあるが、家に入れずすべすべとしたしかし冷たい玄関の前の土間に座る。あの石の冷たさと東北のどんよりとしたグレイの空が忘れられ

          短編小説:僕は無気力に生きている_2024.11.02

          短編小説:息子を盗られる_2021.03.28

           香港のとあるマンションの部屋  ベッドに寝っ転がった千夏ちゃんが、スマホでぼんやりと何か見ています。  それは小さな頃の春樹君の写真でした。  生まれたばかり、初めて立った時、歩き始めて、喋り始めて……  不意に持ってたスマホが振動し出す。    ご主人です。無表情に画面見つめながら考える。出るか出ないか……  そして、昼に聴いた言葉が甦る。  すっごい素敵な人だったから。  息子の彼女なる人を評した言葉。もう一度イラッとした。  ああ、もういいや。今日は出ない。  し

          短編小説:息子を盗られる_2021.03.28

          島国日本

          いちから@日本語教師様、記事にリンク貼らせていただきましたが、問題あればコメント欄にてお知らせくださいませ。修正いたします。汪海妹 <(_ _)> 現在、日本で暮らしたり働いたりする外国人の人たちが増えてきて、それに伴い子供達も日本語がわからない状態で学校に通うことになる。頑張って日本語を勉強して話せるようになっても、なかなか友達ができない子もいる。反面、日本語がそれほどわからなくてもクラスメートにチヤホヤされる人もいる。 前者がアジア系で後者が英語圏の白人の子供なのだと

          島国日本

          自分の子供が殴られたら

          週末に行きつけのエステでオイルマッサージを受けていた時のことである。突然施術師の(私から見たら)女の子が「先週こんなことがあって……」と語り出した。 曰く、彼女の息子(中学校1年生) (中略して注釈を、中学一年生の母親が女の子かよって話ですが、彼女は結婚が早いので、私から見ると女の子な年齢です) 彼女の息子がバトミントン大会の学校代表に選ばれた。それを妬んだ同級生に辞退しろと迫られ、人が見ていないところで取り巻き複数人に地面に押さえつけられて殴られたというのである。その

          自分の子供が殴られたら