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暑い日には熱いものを
言いたくもなければ聞きたくもない言葉ランキングがあるとしたら、間違いなく今夏単独トップをぶっちぎりで独走するのは「暑いね」だと思う。
笑顔でかわす罪のない挨拶として日常的に取り交わされるシンプルな言葉だったのに。と遠くを見ながら思っていたのですが、そこで祖母の言葉を思い出しました。
「暑い日には熱いものを」
ということで南陽市の公衆浴場、赤湯湯元温泉に行きました。諸説ありますが、赤湯温泉は平安時代の後期から浴用・飲用に、効き目あらたかなご霊泉として今に語り伝えられているようです。そんな由緒ある温泉になんと¥240で入れます。
公衆浴場なので備え付けのシャンプーなどはありません。以前、夜にきたことがありましたが、地元の人がパジャマでやってきて、脱衣所でご近所の噂話をしながら服を脱ぎ、家族(主に旦那か嫁)の愚痴を言いながら身体を洗い、町内会で行った慰安旅行の思い出を語りながらゆっくりとお湯に浸かり、シートマスクをつけたまま帰る。みたいな昔ながらの地元に愛されるそんな公衆浴場です。
お湯は熱すぎす、ゆっくり浸かれる温度です。じわじわとからだが温まり、暑さでイライラギスギスしていた気持ちも柔らかい硫黄の香りにほぐれていきます。
写真の注意書きは脱衣所のベンチの座面に貼ってありました。
「生尻」って漢字で表記してあるの、初めて見た気がします。ちょっとしたパワーワードですね。
大事なことははっきり言うよっていう真っ直ぐな姿勢が清々しい。
汗も気持ちもいろいろさっぱりした温泉でした。
因みに祖母の言葉は東洋医学的な根拠があってなのか、おばあちゃんの知恵袋的なものなのか、今となっては確認できないのですが、朝からスイカを食べアイスを食べ氷を入れたカルピスを飲み暑さを紛らわしていたぐうたら孫娘が少しでも「シャキッ」とするように教えてくれたのかもしれません。
亡くなってもなお祖母の愛を感じます。