calm_coyote

イギリス在住のクリエイティブな人。行儀のよい単独行動の野獣。noteは英語環境での生活で日本語で表現できる唯一のメディア。

calm_coyote

イギリス在住のクリエイティブな人。行儀のよい単独行動の野獣。noteは英語環境での生活で日本語で表現できる唯一のメディア。

最近の記事

氷が溶けちゃうよ

日本に帰国した際、このような自販機のサインを見かけた。 『温暖化が進むと氷が溶けちゃうよ!』 と書かれたプラカードをしろくまが掲げているものだ。 これを見てなぜ自販機にこれが貼られているのか、このメッセージの意味合いがよくわからなかった。 調べてみると節電対策のために一時的に冷却停止をしているので節電になるそうだ。電球もLEDに変えノンフロン自動販売機の導入促進による地球温暖化防止への貢献なんだそうだ。しかもこれを導入したことにより日本コカ・コーラ株式会社は平成24年度

    • 無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その18最終回:これまでとこれから 

      学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 ここまでが今の時点まで私が経験してきたことである。 冒頭に毎回書いてきたように大した苦労もなくわがままに生きてきた。辛いことは多々あったがトラウマになるような酷い目にも遭わずにこれた。 わがままに生きるために父親から一度は勘当されたが、私が自分で見つけた生き方で幸せ

      • 無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その17:入学

        学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 2022年の9月オックスフォード大学のコースは始まった。 コロナ禍も落ち着いてきたので授業は対面式に戻った。 なぜ無理やりオックスフォードの大学生になったのか。 なぜ無理やりなのか。 授業料も安くない。 実際に学び始めてみてこのコースがとてもよく作られているこ

        • 無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その16 受験

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 オックスフォード大学社会人枠のオンラインの受験説明会があり、それに参加して授業内容、どうやって先生たちとのやり取りなどをするかを知った。以前は対面式で、ヨーロッパから毎週通ってくる強者もいたそうだがコロナを期に基本オンラインに変わったこと。それでも年度の初めと終わり

          冷めたクリスマスディナー

          #元気をもらったあの食事 私は子供を二人ともイギリスで出産した。 二人目を妊娠中の臨月、それは12月の初旬「産道がもう5センチ開いているからいつうまれてもおかしくないわね」と助産婦さんは言った。だが予定日の12月19日になっても一向にうまれてくるようすがない。クリスマスになるかもね、なんていっていたがクリスマスイブにも一向にうまれてくる気配がない。  庭の雑草を引っこ抜いたり、床掃除をしたりとお腹を刺激しようとしたがとうとうクリスマスの日になってもなんの予兆もない。もう

          冷めたクリスマスディナー

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話その15: 離職

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 更なる挑戦という目標はできたものの、どこから始めたらいいんだろうか。その頃フランス南部の街でアートフェスティバルがあり、そこでポートフォリオレビューがあることを知った。その時、最新作はなかったが、以前作って発表せず仕舞い込んだままになっていた作品があった。まずは何か

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話その15: 離職

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話その14 :次なる挑戦

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 子供たちもすくすく育ち、病気することもなくピーターも子煩悩で私より子供たちのことを心配したが、子供たちが成長するにつれ、それぞれのパーソナリティが顕著になってきたりするのをみるたび頼もしく笑いも多くなり、ピーターの躁鬱の薬の量も彼が鬱々することも減ってった。 子供

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話その14 :次なる挑戦

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話その13: パリ 2015年11月13日 

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 子供たちも小学生になり日々のルーティーンも落ち着いてきた頃、パリの芸術祭で、私の好きな作家が大々的な回顧展を開くことを知り、これに行ってみたいんだけどとピーターに話すと快く行ってきなよ、と言ってくれた。ユーロスターのチケットも安く買え、パリ9区のAirbnbの宿泊先

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話その13: パリ 2015年11月13日 

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その12 :二度目の結婚

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。
経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 ある日ピーターが「僕たち結婚したほうがいいかもしれない。」と言い出した。どちらかに何かあった時に、結婚していれば、自動的に子供や、財産の権利がはっきりするが、結婚していないと全て弁護士を通してはっきりさせておかないといけないから。特に私は外国籍なので色々と厄介なこと

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その12 :二度目の結婚

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その11 子育て

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。
経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 子供が生まれて三週間後に新居に引っ越した。新居といってもまたも1880年代に建てられたヴィクトリアンテラスで、前のオーナーは住まずに貸家として貸していたので内装はタバコの焼け跡がカーペットにあったり、キッチンも相当古かったので住み始めてからそうそう改築の計画をした。

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その11 子育て

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その10 同棲、妊娠、出産

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 同棲を始めたピーターの家は彼が数年前にケンブリッジの教授職についた時に購入した寝室が2つあるフラットだった。独身の身であまり料理もしない彼には十分だった。彼は家賃や生活費を要求しなかった。その分貯金しときなね。といって。 その頃ロバートと住んでいた家が売れ諸々の借金

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その10 同棲、妊娠、出産

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その9:ケンブリッジ移住

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 別居のため私が勤め先近くに住処を探しているとケンブリッジ近郊の小さなコテージに空きができたよと友人が紹介してくれた。 そこは個人住宅としては立派なお屋敷で、空きが出た部屋というのは母屋に隣接した、元々は召使いの住まいだったという。 そのお屋敷には二人の老姉妹が住ん

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その9:ケンブリッジ移住

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その8:就職、再就職そして離婚

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 同年代の同僚がいる職場は楽しく、仕事もやりがいがあった。特に事務職の方達は私を技術のある人としてリスペクトしてくれていたように思う。ロバートはフリーランスのアーチストだったので、収入は不安定でかつてのような需要もなくあまり仕事をしていなかった割には、私にはいろんなア

          無理やりオックスフォード大学の学生になった話 その8:就職、再就職そして離婚

          無理やりオックスフォードの学生になった話 その7

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 英国の美術大学卒業、就職そして1度目の結婚 英国の美術大学は、ひと学期中に一つのプロジェクトを制作するというのが課題で、毎週一度18人ほどのクラスメートとチューターのミーティングがあり、毎回その週にやったこと、途中経過でも進歩具合などをみんなの前でプレゼンテーショ

          無理やりオックスフォードの学生になった話 その7

          無理やり、オックスフォード大学の学生になった話 その6

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 ロバートとの甘い夏 その前後から彼がいろんなイギリスの史跡や、劇場や、美術館に連れていってくれるようになった。イギリスの普通の生活習慣、学校で習わないよう言い回しなどを面白おかしく教えてくれた。 ある時、郊外の遺跡を散策しているときに、麦畑のそばを歩いた。まだ穂

          無理やり、オックスフォード大学の学生になった話 その6

          無理やり、オックスフォード大学の学生になった話 その5

          学問にも、高等教育にも縁がなく日本で育った私がイギリスに渡り、オックスフォード大学の学生になるまでと、なってからの逸話自伝エッセイ。 経済的、精神的な苦労もなく甘やかされてワガママに生きてきた日本女性の半世記。 渡英 留学の受け入れ先大学は決まったものの、その頃もまだ銀座の広告製作会社に勤めていて、多少の貯金はしていたが、英語学校や社交費にと給料は使いたいように使っていたから到底2年間を先進国で過ごせるほどの財力はなかった。 その頃、従姉妹が結婚式を挙げた。一人娘である

          無理やり、オックスフォード大学の学生になった話 その5