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『変人道』を極めるべし(小谷奉美)
「変」や「変人」という言葉を耳にすると、少しネガティブな印象を持つ方もいるかもしれません。しかし、私にとって「変」や「変人」は、ただの一風変わった人ではなく、他者とは異なる視点や価値観を持ち、自分らしさを追求している人で、独自の個性や才能を表現するポジティブな言葉だと思っています。
しかし「変人」といわれる人は、普通や常識が重視される日本の社会では、なかなか受け入れてもらえず浮いてしまうため、自分の中の「変」を隠し、周りに順応しようと努力します。しかし、努力すればするほど自分らしさは消え、最後には自信を失ってしまう人も少なくありません。
私自身、もともとちょっと変わっていたのですが、その「変」は長い海外生活でよりピカピカに磨かれました。なぜなら、アメリカでは、その「変」は個性や自己主張として受け入れてもらえ、それが自分の魅力の一つとなっていたからです。しかし、日本に帰ってからは、目に見えないプレッシャーにより、その「変」を出すことが難しくなり、できる限り浮かないようにと「普通の人」になる努力をする必要がありました。しかし、努力をすればするほど、感覚的にどんどん自分が小さくなり、いつの間にか、小さな箱の中に入ってしまっている自分がいたのです。
ところがある日、その箱は完全に密封されたものではなく、上の部分が開いている箱だということに気づいたのです。そうなのです、いつでもその気になれば自らの意思で箱から出ることができるのです。つまり、人と違っているからといって、自分の中にある「変」を隠すのではなく、それを自信を持って堂々と見せるかどうかは、「自分の意思と勇気にかかっている」ということに気づいた瞬間でした。この自己探究の旅を通じて、私は自分が他者と違っていることを強みとして受け入れ、どんな環境でも自分らしくいることができるようになったのです。
誰もが自分の中に「変」を持っています。その「変」は、周りと少し違うかもしれません。しかし、その違いこそが自分らしさであり、強みでもあります。だからこそ、「変」を隠さず、自分の個性として大切にし、それを最大限に活かしていくことが、「変」を極める『変人道』に繋がります。
私はこの「Hen-zine」を通じて、読者の皆様が自分自身の「変」を見つめ直す機会となり、他者とは違う自分を受け入れる勇気を持つことができるよう願っています。また、「変」を極めていく、つまり自分らしさを追求する『変人道』の体現者がこの世にどんどん増えていく一助となるマガジンになることを心から期待しています。
(株式会社Seize The Day 代表取締役/変革人材研究所 (POT Institute)主席研究員 小谷奉美)