呉の読書日記

読み終えた本の感想をゆる〜く書いていきます。

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最近の記事

#60 貧乏サヴァラン

題名:貧乏サヴァラン 著者:森茉莉 発行所:筑摩書房 【概要】 家事はまるきり駄目だった茉莉の、ただ一つの例外は料理だった。オムレット、ボルドオ風茸料理、白魚、独活、柱などの清汁…江戸っ子の舌とパリジェンヌの舌を持ち贅沢をこよなく愛した茉莉ならではの得意料理。「百円のイングランド製のチョコレートを一日一個買いに行くのを日課」に、食いしん坊茉莉は夢の食卓を思い描く。垂涎の食エッセイ。 【感想】 著者が森鴎外の長女であることは当初を読むまで知らなかった。 明治末から大正、昭和

    • #59 自分の謎

      題名:自分の謎 著者:赤瀬川 原平 発行所:筑摩書房 【概要】 なぜ私は、ここにいるのか。自分が自分であることの不思議について、「眼の達人」が考える。「子どもの哲学、大人の絵本」第1弾。解説 タナカカツキどうしてぼくは、ここにいるのか。誰とも違う・誰にでもある。自分は世界にひとつだけ。自分が自分であることの不思議について──。前衛美術家・漫画家・芥川賞作家である赤瀬川原平が、晩年に遺した傑作絵本。言葉からイメージへ、あるいは逆に、イメージから言葉へ。自在に往環し、読み手の思

      • #58 POPEYE お久しぶりです、京都

        題名:POPEYE お久しぶりです、京都 出版社:マガジンハウス 【概要】 「もう全然行けてないな〜」っていう人も多いでしょ?『ポパイ』も実に5年ぶりの京都特集です。 今回も街の中に編集部を作るくらいの勢いでお邪魔してきました。 老舗や伝統といった変わらない京都にもやっぱりグッときたし、まったく新しい京都も相当たくさん見つけて楽しんできたよ。 やりたいことたっぷりで、メインのガイドページは50ページ超え、取材のダイジェストとして作ったシティマップはギュウギュウ、22人の京都

        • #57 POPEYE STYLE SAMPLE '23

          題名:POPEYE STYLE SAMPLE '23 出版社:マガジンハウス 【概要】 冬休みにのんびりできるなら、街に出るとき人間観察をしてみよう。 ポパイも今月は、世界中の人々のスタイルを観察した特集。 控えめだったり個性的だったり。色々だけどみんな服が似合っている。 果たして服が似合うというのは、顔や体型、髪型などから決まるもの? 今回出てくれた人たちは、それだけじゃないように思えたな。 好きなバンドのTシャツだからとか、転機があって奮発したとか。 パーソナリティが

          #56 POPEYE 新生活とファッション

          題名:POPEYE 新生活とファッション 出版社:マガジンハウス 【概要】 上京をした人、就職をした人、 あるいは隣の町に引っ越して環境が変わった人、 何かを始めようとしている人。 新たなスタートを切るすべての人のための春のファッション特集。 新しい生活はきっと必要な洋服も変わってくるはず。 ちょっと立ち止まって考えてみよう。 ───────────────────────── うららかな陽気の春という季節に起こる大きな環境の変化。 ピースフルで心休まる時期だけれど、慣れ

          #56 POPEYE 新生活とファッション

          #55 POPEYE 車があれば!

          題名:POPEYE 車があれば! 出版社:マガジンハウス 【概要】 A NEW LIFE WITH MY CAR. 人生において“ある“と”ない“とではまったく異なる体験っていくつかあるけど、 車を持つかどうかというのはまさにそのひとつ。 自分の手中にあって、いつでだってどこにだって出かけることができる「自由」。 それこそ新しい世界を手に入れたぐらいの気持ちにはなるはずなんだ。 大切なのは、本当に自分自身が欲しいと思う車を見つけること。 この1冊は気になったカーオーナーた

          #55 POPEYE 車があれば!

          #54 POPEYE SEOUL CITY GUIDE

          題名:POPEYE SEOUL CITY GUIDE 出版社:マガジンハウス 【概要】 そう、この街では寝るヒマなんて全然ない。 ここ数年でアップデートされた話題のエリアを冷やかし、カフェとスイーツでひと休み。 インディペンデントなスモールショップをパトロールしたあとは、 老舗で焼肉&ビールで乾杯からのレコードバーへ。 夜も眠らない街の衣料品市場で掘り出し物をディグしてから、クラブへなだれ込む。 朝方は酔い覚ましのジャンクでパワーチャージしたら漢江でうたた寝しつつピクニック

          #54 POPEYE SEOUL CITY GUIDE

          #53 POPEYE 部屋とシティーボーイ

          題名:POPEYE 部屋とシティーボーイ 出版社:マガジンハウス 【概要】 部屋とシティボーイ。 「いい部屋ってなんだろう?」。 その問いを胸に、今年もいろいろな部屋を訪ねてみて感じたのは、 広くても狭くても、自分にとってなくてはならいものがちゃんとそこにあるか、なんだと思う。 例えば、お気に入りの家具だったり、なにげなく選んだ花瓶だったり、一緒に暮らす猫だったり。 そういうものに囲まれていると、自然と落ち着くし、 洒落た人の部屋は洒落ていて、ユニークな人の部屋はユニーク

          #53 POPEYE 部屋とシティーボーイ

          #52 やわらかい頭の作り方 身の回りの見えない構造を解明する

          題名:やわらかい頭の作り方 身の回りの見えない構造を解明する 文:細谷功 絵:ヨシタケシンスケ 発行所:株式会社筑摩書房 【概要】 誰にも「考え方の癖」があり、自由な発想が妨げられている。自分の「常識」や「価値観」や「見方」が絶対でないことを知り、創造的思考を広げるヒントにしよう。 【感想】 たまたま本屋で見かけ、面白そうだなと思い、手に取った。 題名通り、固定観念や習慣にとらわれ過ぎず、柔軟性を持って見方を変えたりと変化をつける重要性が記されているため、仕事はもちろん私

          #52 やわらかい頭の作り方 身の回りの見えない構造を解明する

          #51 アランの幸福論

          題名:アランの幸福論 著者:アラン 発行所:日経印刷株式会社 【概要】 本書は、93編のプロポからなる原典(英語版)から、とくに印象的で、わたしたちの心に響く名言を訳出し、 「不安と感情について」「自分自身について」「人生について」「行動について」 「人とのかかわりについて」「仕事について」「幸せについて」の7章に分けて再構成したものです。 「幸福であることは他人に対する義務である」 「望んでいることはすべて、人を待っている山と同じ。自らよじ登っていかなければならないのだ

          #51 アランの幸福論

          #50 生まれた時からアルデンテ

          題名:生まれた時からアルデンテ 著者:平野紗季子 発行所:株式会社文藝春秋 【概要】 戦慄の1991年生まれこと平野紗季子によるファン待望の初著書。生まれた時からアルデンテな平成の食文化を綴った新しい時代の味覚エッセイガイド。世界一のレストランからロイヤルホスト観察記まで、食を楽しむことへの思いを文章と写真と引用につぐ引用で構成した一冊。小学生時代の赤裸々すぎる日記や、食文化 カタログなど特別収録多数。 【感想】 著者の食にまつわる考えやストーリーが、色濃く描かれており、

          #50 生まれた時からアルデンテ

          #49 桃を煮る人

          題名:桃を煮る人 著者:くどうれいん 発行所:株式会社ミシマ社 【概要】 衝撃のデビュー作『わたしを空腹にしないほうがいい』から5年。 小説、エッセイ、絵本、児童書、歌集…多方面で活躍する気鋭の作家が、 満を持して、2作目の「食エッセイ集」を解禁。 日経新聞「プロムナード」(2022年7月〜12月)に掲載されたエッセイに、 書き下ろしをたっぷり加えた、珠玉の41編。 【感想】 前々から気になっており、本屋で見かけたため手に取った。 日々の生活において「食」は最も身近で、

          #48 有頂天家族 二代目の帰朝

          題名:有頂天家族 著者:森見 登美彦 発行所:株式会社幻冬社 【概要】 狸の名門・下鴨家の矢三郎は、親譲りの無鉄砲で子狸の頃から顰蹙ばかり買っている。皆が恐れる天狗や人間にもちょっかいばかり。そんなある日、老いぼれ天狗・赤玉先生の跡継ぎ〝二代目〟が英国より帰朝し、狸界は大困惑。人間の悪食集団「金曜俱楽部」は、恒例の狸鍋の具を探しているし、平和な日々はどこへやら……。矢三郎の「阿呆の血」が騒ぐ! 【感想】 前作も相まって、先が気になりすぎて終始ワクワクしたまま一気に読み進め

          #48 有頂天家族 二代目の帰朝

          #47 有頂天家族

          題名:有頂天家族 著者:森見 登美彦 発行所:株式会社幻冬社 【概要】 登美彦氏史上、これまでになく毛深く、波乱万丈。(登美彦氏談) 「面白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、狸の名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻る。が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー。 【感想】 まさに「

          #46 POPEYE 僕が京都で行くところ

          題名:POPEYE 僕が京都で行くところ 出版社:マガジンハウス 【概要】 ニューヨーク、パリ、ロンドン、ポートランド、東京などなど。 世界のいろんな街のシティガイドを特集してきたけれど、忘れていたよ、千年の都を! 編集部を京都に移す勢いで、くまなく歩いて見つけたいい店、うまいもの。 あまりに面白すぎてちょっとページ数が多くなったけど、時間をかけてゆっくり読んでみてね。 あ、旅行の際はお邪魔しますの気持ちを忘れずに! 【感想】 まさに、京都が詰まっている内容で、京都に出か

          #46 POPEYE 僕が京都で行くところ

          #45 POPEYE 本をめぐる冒険

          題名:POPEYE 本をめぐる冒険 出版社:マガジンハウス 【概要】 例えば電車に乗って、本を読む。 周りはスマホを眺めているけど、 ページをめくる僕はいま、一足飛びにいろんな時代を巡っていて、 会えないはずの誰かの言葉に触れ、知らない景色を垣間見ている。 ボーッと過ごす日常では得られない、特別な感性や知識にワクワク。 おまけに、読むという行為のペースは誰にも邪魔されることはない。 心に残る何かに出合ったら立ち止まってもいい。 あまりにも自由だ。 この果てしなく広がる本の世

          #45 POPEYE 本をめぐる冒険