見出し画像

②装備ゼロからデザイナー化に成功 ─20年の歩み─

デザイン系の学校とは縁もなく、
最終学歴はマイナー国公立大学
外国語学部卒 の海山すなです。

そんな私がデザイナー化に至った
スタート地点あたりを
引き続き書き記したいと思います。


1.できないことだらけの自分にできたこと。

できることを増やすために覚悟を決める、
仕事の中にある喜びを噛みしめる。

デザイン事務所に採用されて、
初出勤の日の興奮は忘れられません。

マウスのクリック音が
多重に響き渡る事務所、
いかにもデザイナーというひとたち、
ただ自分がそこにいるだけで
テンションが上がっていました。


とは言っても、仕事に関しては
そんな余裕などありません。
なんせ、デザインソフトの
illustratorやphotoshopを触るのも初めて。


できないことだらけの私は
本当にお荷物であり、
全てに必死だったことを覚えています。

自分で調べても分からない時は
周囲が忙しそうにしていても、
タイミングを見て、できるだけ端的に質問したり
やり方を聞いたりしていました。

勇気はいりましたが、今聞いとかなきゃ!
という焦りが私を貪欲にさせていましたし、
集中力もありました。
(現に2回目はないので1度で覚える覚悟&ノートは必須)

初めての仕事はチラシの食品部門担当で、
修正を繰り返しながらもそれなりに
合格点をもらえるくらいのレイアウトを
組めるようになっていきました。

毎日10時間以上はmacの前で
チクチク作業していますから、
当然1〜2ヶ月もすれば戦闘力は最弱でも、
ネコの手よりはマシになります。

macでの作業以外にも
デザインカンプを広告代理店に届ける仕事や、
クライアントとの打ち合わせ(チームミーティング)など、
外に出る機会もありました。

覚えたてのデザイン用語を使ったりが嬉しく、←
移動時間も良い息抜きになりました。
(最近はPDFでのメール校正が主流になり、
カンプを届けることもあまりなくなりましたが)

肩書きにデザイナーと記載された
自分の名刺を支給された時の感動は、
のちにコンテストで受賞したり
書籍に掲載された時より
嬉しいものだったと感じています。

2.伸びしろだけを信じて数をこなす…!

質より量時代。
期間限定で精神と時の部屋の住人に。

このころ、デザインソフトの扱い方や、
仕事の進め方等の基礎的なことを
身につけるのはもちろんのこと、
撮影やコーディネートなど
できるようになりたいと思われることは
可能な限り全部 前のめりにやりました。

しかし繁忙期になるにつれ、過酷を極めました。
11月〜12月にかけては月に3日しか帰宅できず、
それも荷物を取りに帰るだけの1、2時間のあいだという具合。
※20年前なんで時代を感じてください。
いまにして思えば、その時期に私のスキルも
俄然アップしたように思います。
※なんせゼロからのスタートなので。

将来的にやりたいと思い描いていた「デザイン」が
できるようになる(ステップアップする)為の
「準備期間」だったと今では認識しています。

この時、事務所には私を含め7人。
社長、ディレクター、チーフ以下4名。
みんなとにかく手が早かったです。
変な意味ではありませんよ(汗。

作業的なスピードを極めていました。
見せ方やレイアウトを組み立てる考え方と、
実際の作業の手際良さ。
最初にスピードを手に入れたことは、
その後の私を助けます。

なんせ時間を稼げばそれだけ、
デザイン(本質)を考える作業にあてられますから。

3人で1-2週間サイクルの
B2/B4のスーパーのチラシ
(食品・住居関連・衣料の3人で担当)を何本か、
その他にも百貨店のカタログや細々としたものを
個々に抱えていました。

その他2人がデザイン要素の強い案件を担当していました。
基本的に社長とディレクターはチェックのみで
実作業はしていませんでした。

3.未経験だからこそ勇敢に貪欲に。

限られた時間を
思考(デザインの為の)にあてることは
実作業の時間を削ることになります。

早い段階で思考する為の作業スピードを
手に入れられたことは大きかったです。
(大切なことなので2回…略)

恐れずにどんどんがむしゃらに
アタックしたことで身についたスキル。
未経験だからこそ、
勇敢に貪欲になれたのかもしれません。
そう考えれば、私の場合
むしろ装備ゼロからのデザイナー転身は大正解でした。


こんな感じで私の激動20年(←いまここ)の
デザイナー生活がどんどん進んでいくわけですが
まだまだ先は長く、険しく、楽しく続きますので
また機会があれば文章にしたいなと思います。

お付き合い頂きありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?