【小松海佑新ネタ5本など】9月のお笑いライブ①
9/1 「小松海佑新ネタ5本」
サラリーマン川西で初めて生で見た小松海佑へのアツアツほっかほかの気持ちがおさまらなくて、結局その日の夜に新ネタライブ取ってしまった。
開演前、土砂降り一歩手前くらいの強めのぬるい雨に傘を叩かれながら、新宿バティオスの前で整理番号を呼ばれるのを待っていた。こんな日にひどい雨なのさえ、"小松海佑のライブ日和"と思えるからすごい。
小松くんの漫談を見て、正直自分は「あんまりついていけてないほう」だと思っていて(そのつけてけなさも楽しいんだけど)、今回もやっぱりついていけなくなる瞬間とか全然あった。
頭の中でどうにか想像しようとしていると急に突き放されたり、別に関係ないくだりだったり(ほんとはあるのか?)、てか元々なんの話だったっけ…となったり。
そんな漫談を5本見て、ふと「映写機の音だな」と思った。
あんまり意味わからん映像を、めちゃくちゃ安直に「フランス映画みたい」とか例えることがあるけど、小松くんの漫談はそういう映画を再生する装置みたいだと思った。
もっと言うと、漫談というとてもシンプル(ミニマム)で、客の想像力を信頼しすぎている感じが全然ハイテクじゃないなと思う。映画はもうIMAXとかMX4Dとか言ってるのに、小松くんはそれの対極にいるような気がした。
「もうこんなん映画ってより活動写真だな」と思った。
5本ともよかったけど、個人的には5本目の「ブラックボックス」がとてもよかった。タランティーノの『レザボア・ドッグス』っぽい雰囲気の知らん洋画みたいだった。
全部おもしろくて、本当に行ってよかった。やっぱり小松海佑のお笑いがすごく好きだ。
ゲストで呼ばれたコダマペンギンとジャンクは、どちらも小松くんの後輩らしい。
エンディングで「なんか回そうとしてる小松海佑」を心から楽しそうにいじって遊んでる姿を見て、小松くんは頑固すぎて逆に愛されちゃうタイプなんだなと思った。
後輩に弄ばれる小松海佑。
(かなり個人的な気持ちだけど、そんなところが野澤さんに似ているな・・・と思ってしまった。いつかツーマンとか、ダイヤモンドのライブのゲストとかに来てほしいな。)
9/4「 三八紳士と緞帳淑女」
結構直前まで忘れてたけど、これにも小松海佑が出ていた。というか小松くんとダイヤモンド目当てで取ったんだった。ラッキー🤞
・令和ロマン
悪質なほど長尺のツカミをしていました。高比良くるまはいつもよく喋るけど、なんかこの日は“妙に”よく喋るなあと思った。
台本なんてない部分のはずなのに、くるまの超蛇行運転おしゃべりを全部100点で打ち返すケムリが毎回すごすぎる。「おもしろい」の裏で「感動」が副音声的に騒いでる。
令和ロマンは割とよく見てるほうだけど「これでn年目とは思えない・・・」と、つい初見みたいなこといつも言っちゃう。逆に10年目とかになったらどうなるんだ?巨人くんになるの?
ネタが始まってみると、くるまの動きにケムリがアテレコする形でつっこむ、みたいな漫才だった。くるまがあんまり喋らないネタ。
だから最初にいっぱい喋ったのか・・?(笑)
・男性ブランコ
漫才ができるコント師って強いなと改めて思った。
なんか気質によって漫才/コントどっちかが圧倒的に向いてない、みたいな芸人さんもいれば、器用にどっちもやれる人たちもいる。
男性ブランコの場合、コントでも変な言葉遊びが結構出てくるので、漫才の掛け合いに向いてるんだなと思う。
なんかでもこの日の漫才は、コント師が作る漫才コントというよりは「見たことない漫才」だった。変な漫才好きなのでたまらんかったな。
男ブラの得意な「変な設定」が漫才の中で生きててすごかったし、単純に演技バカうまコント師だからマイム上手すぎてもはやずるかった。
めちゃくちゃ面白かった!
・ダイヤモンド
完全に仕上げに来ている・・・と思った。
単独のとき下ろしたネタがちょっとずつ変わっていく過程を色んなライブで見てきたけど、この日が一番「調整」を感じた。色々削ぎ落とされて、とてもスマートお笑いになっていた。
それであんなにウケちゃって・・・どうしよう・・・優勝しちゃう・・・
・小松海佑
どう考えても小松くんの出順っぽいところで全然出てこなくて、中盤過ぎで「今日トリだ…」と察した瞬間、なんかとてつもなく緊張してきた。
個人的な感覚で、男ブラ目当てが多いのかな…と思っていたので余計「ハマってくれるかな…」っていう勝手な不安が押し寄せてきて、たぶん客席の中でわたしが一番心臓バクバクしてた。
ネタはサラリーマン川西のときと同じだった。
小松くんは銀兵衛のときのインタビュー(?)で、「本当に気持ちが乗らないとできない」と言ってたから、多分同じ台本でもコンディションに左右される人なんだろうなと思った。
なんかあの「ホーム」感のある劇場とはまたちょっと違った面持ちで出てきた小松海佑は、舞台に出てきて早々に変な噛み方した。
(緊張してやがる……!)と思ったけど、噛んでから吹っ切れたのかいつもみたいにニヤニヤして、そこからギアが入った気がした。後半にかけての熱量の上がり方は、もうなんかアスリート的なカッコよさすらあった。
ライブはナマモノって言うけど、それってアドリブとかハプニングとかだけじゃなくて、目の前で見てるからこそ感じるこの温度とか空気の振動とかも含めてそう思うんだろうなと思う。
小松海佑はやっぱり生で見た方が特段良いね・・・
・エンディング
小松海佑のトガりが大イジリされて最高に楽しかった!
「新ネタ5本」のときは仲良い後輩が相手だった分、「小松さん丸くなりましたね」みたいないじられ方だった。
それに対して、今回はあんま喋ったことない吉本の先輩ばっかりの中、全然余裕でトガり散らかしてて最高だった。「丸くなった」とは一体なんだったのか。
舞台上の先輩全員が「小松海佑を主役にしたい」という意志で団結していた気がしてそれもよかった。吉本の団体芸すき・・・!
大自然のロジャーに絡まれる小松くんを見ながら、関係ないけどガクヅケ木田を思い出した・・・(笑)
9/9 「秋の漫才祭」
2部の会場時間ちょうどくらいに座・高円寺の目の前に着いた。向かいからおしゃれな兄ちゃん二人組が歩いてくる。
パンポテだった。1部おサボりちゃんしたらしい。
一応わたし的にはお目当ての一組なので間に合ってくれてよかったし、なんなら会場前で見れてラッキー🤞なんかえ
ネタしかやらないストイック漫才ライブなので、ほぼ全組Ⓜ️に向けてのネタをかけてたのかなとおもう。強いネタばっかりで感動したし、賞レース前の熱気を感じた。
カナメストーンすらあんまりだらだらしてなかった。カナメがちゃんと4分ぐらいで終わると「え?2秒?」ってなる。カナメにしては短すぎるから。なぜかオドるキネマだけごにょごにょやってたのおもしろかった。
あと、修学旅行生?みたいな制服着た子たちがちょこちょこいて、終演後に男の子集団がくらげをベタ褒めしていたのがよかった。おもろいよな。上京したら無限大通いなね。
・演芸おんせん
初めて見たけどすごいおもしろかった。ああいうジワジワ効いてくる系のシステム漫才ちょ〜〜〜好き。
ちょっとずつバグっていく会話に、どっちも突っ込まない、ただ客が様子おかしい二人のおしゃべりを聞いてるだけの時間って本当にたのしい。
・ダイヤモンド
新ネタじゃないけど最近よくやってる変なネタまたやってた。
普段からやってるネタじゃないので、最初に劇場で見たときはイベント発生的なうれしさというか、ダイヤモンド好きな人向けにやったネタだと思ってたけど、これはもしかして予選のどこかでやろうとしてるってことなんだろうか・・・?
前方の席の人がやたらゲラゲラ笑ってた。わかる。ダイヤモンドのネタは、一回ツボに入っちゃうと頭がおかしくなるほど何言われてもおもしろくなっちゃう魔力がある。
あと袖でめちゃくちゃ芸人さんが見ててうれしかった・・・。未来明るい・・
・素敵じゃないか
すごかった!「こんなん笑うやろ」がいっぱい詰まってるたのしたのし漫才!
個人的にネタ中の動きに矛盾がないところがめちゃくちゃ好きだった。芸が細かくて綺麗な漫才だった。
絶賛『シン・りょう』沼にハマってるタイミングで見たから「でも客票で小虎に負けたことあるんだよな・・・」と思ってちょっと余計におもしろかった。
・ヤーレンズ
この世に無数にある題材なのに、なぜかヤーレンズがやるとこんなん見たことないぐらい圧倒的におもしろい。
どちらかというと正統派よりも凝った設定とか変なシステム漫才とかの方が大好きだけど、ヤーレンズの掛け合いはやっぱりすごい。いかつい。しょうもないのに笑っちゃう。いつもわたしの「今日イチ」を叩き出すだいすき漫才師。
この日肉の写真しか撮ってなかった。
現場からは以上です。
・ご予定
・9/12 「ダイヤモンド×金属バット ツーマンライブ『真・ツーマンホームラン』」
・9/13 「系統発生」
・9/18 「パンプキンポテトフライのソロライブ」
「グレイモヤ」