薄められた除菌用アルコールへの自衛手段として簡易アルコール度数計を作ってみた
自宅にあった除菌用アルコールがなくなりかけていたのでAmazonで買い足そうとしたのですが、通常の10倍で売られているだけでなく薄められているケースもあるようでした。
市販のアルコール度数計で測ればいいのですが、このご時世なので買い占められたりすることも考え、自衛手段として簡易アルコール度数計を家庭で簡単に作れる方法を模索してみました。
まず作ったものがこれです。
作り方は簡単です。
1. シャーペンとホットボンド、針、定規、ペンを用意します
2. シャーペンの中の管を取り出します(必要であれば切る)
3. ホットボンドで片側を塞ぎます(塞げればなんでもいいです)
4. 塞いだ箇所に針で小さな穴を開けます
5. シャーペンのカバーを反対側に取り付けます(カバーは消しゴムがつくタイプだったため穴が開いています。アルコールを流しやすくするため漏斗のようなものであればなんでもいいです)
6. 中央付近に開始線と終了線をペンで引いたら完成です(今回は5cm間隔で線を引いてみましたが何cmでも構いません)
これは何?
ウベローデ粘度計を参考にして作った簡易アルコール度数計です(ウベローデ粘度計の使い方はこちら)。アルコールは濃度が40%程で粘度が最も高くなり、その後低くなる特性があります。この特性を利用してアルコールの度数を推測します。
アルコールには比重や屈折などを利用した計測方法もありますが、計測に使うアルコールの量が多かったり、機材を集めるのが難しかったりするため粘度による計測を考えてみました。
さっそく粘度を測ってみます。
1. 簡易度数計、アルコール、スポイト、ストップウォッチ、ビーカー、受け皿、温度計を用意します
2. 度数計を縦に持ち、漏斗の部分からスポイトでアルコールを流し込みます(この時、管の中に空気が入らないように注意してください)
3. アルコールが下から落ち始めたらアルコールの水面が開始線から終了線に到達する時間を計測します
4. 誤差が出るため何回か計測します(今回は10回計測し平均を出しています。この時、温度も記録しておくと良いかもしれません)
5. アルコールを薄めて計測する作業を繰り返します(今回はアルコール50mlに対して12.5mlづつ足して計測していきました)
結果
今回は家にあった5種類のアルコールを試してみました(どれもコロナ前に購入したものです)。誤差はあるもののそれなりに曲線が描けてるかと思います。特に無水エタノールはきれいに出ていそうです。ちなみにですが0%はただの水道水です。
混合物によっては難しいかもしれませんが、アルコールを徐々に薄めていって数値が上がっていくものは60%以上、なかなか下がらないものは30-60%、すぐに下がっていくものは30%以下と推測できるかもしれません。
また、同一製品で薄められていないものがあれば比較することでアルコール度数をより正確に推測できそうです。
加湿器の除菌タイムのアルコール度数は公表されていないのですが、変化率からすると30-40%程度だと思われます。
番外編
ついでに自宅にあったお酒も測ってみました。飲みながらやったので精度は悪しからず、、、
ジャックダニエルよりも白州のほうがねっとりしているのですね。自宅で作ったキンミヤのみかん焼酎(砂糖入り)も相当粘度があがっているので混合物による影響は大きそうです。
今回の度数計は素人が作ったものであり、誤差も大きいので参考程度に使ってみてください。購入した除菌用アルコールが薄められていて効果がなくコロナに感染してしまった、なんてことが起こらないような世の中を切に願います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?