【瞬読挑戦】『1兆ドルコーチ』(1冊目)

▪️1回目

所用時間:52分 (瞬読レベル ★☆☆☆☆)

感想:私自身が目指す人物像として非常に参考になった。「親身になることを許す」と言う表現があったが、仕事においてはドライになるべきなのではないかと考えることがよくある。他者に興味を持ちプライベートも含め知ることや心から応援し時には手助けをすることを勧めている。非常に共感でき、実践していきたいと考えた。

要約:

名だたるシリコンバレーのスタートアップのCEOたちのコーチとして、その成功を影で支えたビル・キャンベル。Apple、Googleをはじめ、多くのテック企業の経営者が教えを請うている。ビルが、人を愛し、常にチームビルディングを元に成功に導いてきたにもかかわらず、本屋に「人助け」の本がなぜないのかという表現で伝えられている。

成功に最も重要なことは、置かれている状況も含めたヒトそれぞれの性格に興味を持ち親身になって話を聞くこと、そして、うわべの優しい言葉だけをかけるのではなく、強い言葉も使い叱咤激励することだという。ビルがそれでも成功者たちの手助けになり、死後も愛されているのは、彼に敬意と愛があったからである。それをわかっているからこそ聞き手は励まされ、自信と勇気を持って次の行動を起こすことができる。

ビルは当時Googleが皆対等で自由な研究室的な組織を好むスタイルだったことにメスを入れ、反発を受けながらも現場の支持を得てマネージャーをおくことに変えた。マネージャーはとにかく細部にこだわりマネジメントすることが求められるという。部下はマネージャーが親身に寄り添い、正しく評価してくれるマネージャーにより、安心してチャレンジをすることができる。また、マネージャーは部下によってリーダーとなる。

一方で、マネージャーの評価基準も伝えている。これは各スタッフがどのようなマインドで仕事に取り組むべきかということを示している。その中には定量的な目標達成状況に加え、世界的にもレベルの高い人材との比較をしているか、他部署、同僚とのコミュニケーションにより協力が得られているか、などが含まれていることからも、自分自身を常に高みに持ちあげチャレンジを続けること、他者の巻き込みによる目標達成を重視していることがわかる。

より良いリーダーは、ミーティングを先導し、最も重要な問題に取り組むことである。また次にやるべきことをストーリーを持って部下に考えさせ、自ら見つけるように導く。また、問題が生じた時には最も先頭に立ちその問題に飛び込むべきだと言っている。これが良いリーダーの条件である。

これまで、ビルが行ってきたコーチング手法は、相手に合わせたコーチングであり、体系的なメソッドとして明文化することは難しいと言われている。しかし、今でも名だたる経営者が「ビルならどうするか?」と状況を俯瞰して重要な判断をしているように、80名を超える経営者のコーチとして、総額1兆ドルもの事業規模を生み出した功績は大きいだろう。

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